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中国、鴻海工場での暴動で40人が負傷


 【北京】台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業傘下、富士康科技(フォックスコン)の中国工場で24日発生した暴動で少なくとも40人が負傷し、数千人の警官が出動。要求を強める従業員と中国の景気減速の間で同国製造業者が苦しんでいることを示した。同時に、小さな都市ほどの規模を持つ同社生産施設のコスト管理の難しさも浮かび上がった。

 フォックスコンによると、山西省太原にある同社工場の従業員寮で23日夜、数人のけんかが約2000人の従業員による暴動につながり、24日午前に警官隊に鎮圧されるまで続いた。この暴動で40人が病院に搬送され、逮捕者も出た。逮捕者の数は不明。ホンハイは米アップルなどを顧客に持つ世界最大の電子機器受託製造会社。

 中国国営新華社通信によると、現場には約5000人の警官が出動した。工場は24日は閉鎖された。25日には再開する見込み。

 従業員らによれば、一部の従業員はバイクを燃やしたり、店のショーウインドーを破壊したりした。同工場では約7万9000人が働いている。

 工場の管理職らは寮の部屋に戻るよう拡声器を使って従業員に呼び掛けた。ある女性従業員は「彼らは『写真やビデオに撮るようなものはない。携帯電話をしまって、部屋に帰って眠りなさい』と叫んでいた」と話した。

 暴動の原因は明らかではないが、従業員らによれば、遠隔地から働きにきている人たちは不満を抱いていたという。ホンハイは、最初の小競り合いは職場に関連したものではなかったようだとしている。

 従業員によると、この工場ではアップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」などの部品が生産されている。ホンハイは、工場では自動車と消費者向け電子機器の部品を生産しているとしているが、具体的なことは明らかにしていない。

 中国の製造業者は、同国景気が減速する一方、業員の賃上げおよび労働条件改善の要求に直面しており、今回の暴動はこうした製造業界の緊張の高まりにスポットライトを当てた。

 中国の今年第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP)伸び率は前年同期比7.6%と、世界金融危機以降での最低を記録した。ストや抗議活動の統計をまとめている「中国労工通信」によると、こうした騒ぎは増えており、今年1~8月に月間平均29件と、前年同期の11件を大幅に上回った。

 ホンハイはコスト上昇と労働力の減少に対処するため、生産工場を費用のかさむ沿海部から内陸部に移している。しかし、10年前に工場で働くようになった、当時は従順だった出稼ぎ第1世代も、今では自分たちの権利を知り、その権利獲得のために立ち上がるようになった。これに加わった第2世代は第1世代より教育程度も高く、進歩的だ。ある女性従業員は「一部の人たちはフォックスコンがわずかな賃金しか支払わず、長時間労働を求めていることに不満を抱いている」と話した。


http://jp.wsj.com/World/China/node_518116


 

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