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米軍、ようやく女性用戦闘服


 米空軍が新兵訓練を行うラックランド空軍基地(テキサス州サンアントニオ)で、女性の新兵が教官から性的暴行、性的嫌がらせを受けていた問題で、空軍は再発防止策の一環として、訓練の校長役に女性を起用した。新兵の5人に1人は女性なのに教官はなお大半が男性だ。米軍はアフガニスタン、イラクでの必要に駆られ、女性を前線に送り出した。きょうのテーマは「ようやく女性用戦闘服」とした。

教官が新兵を暴行

 ラックランド空軍基地では、年間3万5000人の新兵に訓練を施す。教官による性的暴行、性的嫌がらせの噂が聞かれるようになったのは昨年のことだった。性的被害は、表沙汰になることを嫌って被害女性が訴え出ないことも少なくない。ましてや軍で上官は糾弾しにくい。事態を重く見た空軍は、基地内で徹底的な調査を実施。AP通信によると、これまでに42人の被害女性が名乗り出て、6人の教官が軍法会議に起訴され、4人が有罪となった。

 教官の一人は、2010年10月~11年1月にかけて、少なくとも10人の女性新兵に対し、性的暴行または不適切な性行為、私的な接触をしたとして起訴された。被害者の一人は「部屋に誘われ、暴行された。拒否したが無駄だった」と証言。別の被害者は「暴行を受けた後、男性の上官が信用できなくなり、派遣されたアフガンでもそのことが怖かった」と証言した。この教官には7月、禁錮20年が言い渡された。

 このケースが最も深刻で、別の教官は9月初め、新兵との不適切な関係を認めて、禁錮1年、懲戒除隊となった。被害には「ハレンチなメールをもらった」といった程度のものもあった。

「女性校長」が監視

 空軍は9月21日、ラックランド基地の新兵訓練の校長役の司令官に、女性のデボラ・リディック大佐を任命した。発表ではとくに、大佐が女性であることは強調されなかった。現在、ラックランド基地で訓練を受ける新兵の5人に1人は女性だが、475人の教官は相変わらず男性が大半。教官を監督する立場の校長役に女性を起用して、バランスを取ろうということのようだ。

 米軍には、女性兵士は戦闘行為に参加させないという規定があり、前線には出さなかった。ところが、アフガン、イラクでは、抵抗勢力による仕掛け爆弾や自爆テロの攻撃を受け、至るところが前線のようになり、女性兵士がなし崩し的に前線に進出してきたのだ。ところが、女性の進出にそのための環境が伴わなかった。女性教官不足もその一例だ。女性兵士の装備も十分ではなかった。

「これなら動かない」

 米陸軍が女性用の戦闘服を試験的に導入することになった。弾薬ポーチやホルスターなどを取り付けることができるタクティカル・ベストと呼ばれるもので、従来のものは男性の着用を前提としており、女性が着ると、前かがみになりにくく、車両などからの出入りにも不便で、すでに3年前、女性用が必要との声が現場から上がっていた。

 試行錯誤を経て完成した女性用タクティカル・ベストは小振りで、女性の体形にフィットするように作られている。近くアフガンに展開する部隊の女性兵士が身につける。元体操選手という女性兵士はAP通信に、「従来のものは逆立ちしたら脱げたが、このベストは腕立て側転しても動かなかった」と語った。

 もっとも、米軍はイラクからは昨年暮れに撤退。アフガンでは、オバマ政権が増派した3万3000人の撤退が先ごろ完了、6万8000人に削減された。2014年末までに戦闘部隊が完全撤退することになっている。


http://sankei.jp.msn.com/world/news/121001/amr12100111010001-n1.htm



 

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