日本は尖閣の紛争認めよ=米に役割発揮の歴史的責任
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- 2012/10/03 22:08:20
東アジアの領土問題に詳しい米スタンフォード大学アジア太平洋研究所のダニエル・スナイダー副所長はこのほど時事通信とのインタビューで、「日本は尖閣諸島(中国名・釣魚島)に領土紛争が存在することを認め、一貫した外交を展開すべきだ」と語った。また「米国には領土問題解決へ向け、役割を発揮する歴史的責任がある」と指摘した。一問一答は次の通り。
-現状をどう見るか。
非常に憂慮している。中国だけでなく、日本でもナショナリズムが高まり、危険なムードだ。領土をめぐる東アジアの緊張激化は米国も含め、誰の利益にもならない。
-日本政府の対応は。
戦略的思考に欠ける。韓国やロシアに弱さを見せれば中国に付け込まれるから譲歩できないというのは誤った論理だ。むしろ韓国、ロシアと関係を改善すれば、中国に対する立場を強化できる。日本の政治指導者はポピュリズム(大衆迎合)の外交政策ではなく、戦略的英知を見せてほしい。
-日本はどうすべきか。
竹島(韓国名・独島)、北方領土と尖閣をリンクさせないこと。韓国、ロシアには柔軟姿勢を取るのが望ましい。尖閣に領有権争いは存在しないという日本政府の立場は有益でない。韓国には逆に領土問題を認めるよう求めており、一貫性がない。尖閣でも領土紛争の存在を受け入れるべきだ。中国に国際司法裁判所への提訴を呼び掛ければよい。
-米国の役割は。
国務省の多くは介入に反対だが、個人的には問題解決のため介入すべきだと思う。米国には現在の領土紛争をつくり出した歴史的責任がある。中立的な仲介者ではなく、問題の一部と言える。また、北東アジアの平和と安定は米国の戦略利益であり、日中、日韓対立はそれに反する。
-日本へのメッセージは。
事態がコントロールを外れることを警戒すべきだ。日中とも戦争を望んでいないが、第1次世界大戦の発端のように、小さな出来事が意図せざる結果につながることがある。
(2012/09/30-14:47)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201209/2012093000075


























