フィリピン 日本力は正義を批判、中国融和を強調
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- 2012/10/09 22:26:00
海洋の安全保障問題を話し合う東南アジア諸国連合(ASEAN)に 日米中韓などが加わった初めての拡大海洋フォーラムが5日、フィリピンの首都マニラで開催された。日本の鶴岡公二外務審議官が講演で領有権争いに触れ「国 連海洋法条約など国際法の順守」を強調し「力は正義」との考えを取るべきではないと訴えた。
出席者によると、中国の外交当局者は、南シナ海の領有権争いを念頭に「ASEANとの協議で平和的な解決を目指す」と述べ「融和」姿勢を強調。対中包囲網を警戒したとみられる。
鶴岡氏の発言は沖縄県・尖閣諸島のある東シナ海や南シナ海で海洋権益の拡大を図る中国をけん制した形。具体的な紛争には言及しなかった。
鶴岡氏は領有権争いについて「平和的な解決」が重要だと主張。「当事国は協調することが大切で一方的な主張をすべきではない」と指摘した。
中国の陳士球代表も、国際法の尊重が重要だとする従来の立場を表明。尖閣諸島問題には触れなかったという。
韓国も竹島(韓国名・独島)をめぐる日本との領有権争いに言及しなかった。
拡大フォーラムは、ASEANに東アジアサミット参加国も加えた各国の次官級や専門家が参加し、海洋資源の確保などについての連携強化や国連海洋法条約の意義などを協議した。
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