誤報
- カテゴリ：日記
- 2012/10/14 11:14:39
iPS細胞を利用した心筋移植の誤報に関してのニュースが飛び交っています。
今、分かっている事だけからすると、報道する側の確認不足が原因の一つのようです。
まっさきに思い出したのは、
「カルロス事件」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3#.E3.82.AB.E3.83.AB.E3.83.AD.E3.82.B9.E4.BA.8B.E4.BB.B6
と呼ばれるもの。
人が簡単に騙されてしまうのと同時にメディアも簡単に騙されることを示した事件です。
iPS細胞を利用した心筋移植に関しては、まだ現在進行形で、言い出しはじめた森口氏を叩く方向に行っているような感じがします。
それはそれとして、もう一つ
なぜ誤報をしてしまったのか？
を検証する事が重要だと思います。
恥を晒す事になり、ツライのですが、この検証をキチンとするか、しなかで、今後、報道メディアとしての信頼性に関わってくると思います。
ただ、決して「悪者探し」に陥らず、事実関係だけを追う事が難しいところです。
何年も前、ナショナルジオグラフィックで羽毛恐竜に関して、大きな誤報をした事があります。
が、その後の対応は、
ピューリッツァ賞の受賞経験もある外部の記者に検証記事を依頼し、掲載する
というものでした。
さすがに記事自体には写真も無く、雑誌の最後の方に掲載されていましたが、この対応はさすがだと思いました。
今回の件では、マスコミ側の今後の対応の方に興味があります。
果たして・・・？
ところで、「虚構新聞」のサイトにこのような記事が載っていました。
ｉＰＳ細胞利用で心筋移植、世界初の臨床応用
http://kyoko-np.net/2012101301.html
新聞記事ほとんどそのまま・・・。
しばらく笑い転げました。
と
「しっかり裏をとって慎重に」
の狭間で、「特ダネ」に傾いてしまったのでしょうか。
大衆紙の金融や経済関連などの「堅い」記事は、
半ば「ネタ」と思えば、違う意味で楽しめそうです。
オカシイ・・と首をひねりましたよ～～（汗）。
ワタクシの専門分野に近い領域なので、すぐに不審な点に気づいたわけで。。。
つまり、この誤報は、新聞社の能力不足につきますね。
自分に判断できるだけの専門知識が無いのに、載せてしまった。
掲載する前に、iPS細胞の専門家に信頼度を確認すべきね～。
今回は、医学記事でチョンボしたけど、大衆紙は、
金融関連やマクロ経済関連の記事でも、しばしばチョンボしてますよ～。
ちゃんと経済学を理解していない人が、記事を書いているのでしょうね。
だからウチの事務所では、大衆紙は当てにならないので、
お仕事では無視してます（汗）。
テレビを見ると「よくも騙したな」的な感じで問い詰めてたりしますが、
それだけで終わらないで欲しいですね。
今回の件は、今後の対応でマスコミ各社がどれだけ健全（もしくは
不健全）なのかある程度、分かるのでは？という気がしてます。
＞よっちさん
待ち望んでいる人は、ぬか喜びですね。
今回の件で、最新の移植情報を紹介している記者が萎縮したり
しなければいいのですが・・・。
メディアの信憑性を疑わざるを得ないとは思いつつ、
新聞には「じっくり調査されたことが掲載されている」との信を置いていたため、
ネットやTV・ラジオなどの速報型メディアよりは上位においていました。
他紙の動向はわかりませんが、これでは新聞全体の信用を貶めたようなものですね。
今後の続報がどういう形・内容になるやら・・・