シリア停戦、初日で崩壊 戦闘で150人死亡
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- 2012/10/27 22:24:13
内戦状態に陥ったシリアで、イスラム教の祝祭に合わせて26日から発効した一時停戦が初日から崩壊した。シリア在外人権団体によると同日に戦闘などで約150人が死亡、1日あたりの死者数は停戦前から減らなかった。反体制派「自由シリア軍」の司令官は「始まる前から失敗することは分かっていた」とAFP通信に語った。
シリア軍機は27日、首都ダマスカスや北部アレッポの上空での飛行を再開。両都市などで衝突が発生し、住宅街が砲撃された。国営テレビなどは同日、東部デリゾールの教会近くで自動車爆弾テロが起こり、少なくとも5人が死亡したと伝えた。
停戦は国連とアラブ連盟のブラヒミ特別代表が仲介し、26~29日の4日間に限定し発効した。長期の停戦につながることを期待したが、政権と反体制派は「攻撃されたので反撃した」などと主張。双方の不信感は根強い。開始直後の停戦崩壊で、内戦の出口はますます見えなくなった。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2703P_X21C12A0FF8000/