「十円分のしあわせ」
- カテゴリ:30代以上
- 2012/10/31 12:40:28
「なんだろう」
妖精が、公園で百円玉を見つけました。
「キラキラしてすごく綺麗」
きっと宝物に違いない。
そう思った妖精は、仲間達に見せるためるために百円玉を運ぼうとします。
「うんしょ。うんしょ。宝物だけあって、重いよ~」
苦労して運んでいると
「何をしているんだい」
上の方から声がしました。
妖精が見上げると、お巡りさんがこちらを見下ろしていました。
「宝物を運んでるんだよ。みんなに見せて自慢するんだ~」
「ダメだよ、そんなことをしては。落とした人はきっと困ってるよ」
「そんな事言って、ホントは自分の宝物にするつもりなんでしょ」
「ははは。そんなことはしないよ。だったら付いてくるかい」
「もちろんよ。ちゃんと返すか見届けなくちゃ」
二人が交番の前に来ると、一人の女の子が、交番の中から出てきました。
「お巡りさん。百円玉の落とし物届いてない?」
「どこで落としたんだい」
「わかんない」
「公園には行ったかい」
「うん」
「じゃあきっとこれだな。公園でこの妖精が見つけてくれたんだよ」
百円玉の上を飛んでいた妖精を手のひらに乗せてお巡りさんが言います。
「妖精さん、ありがとう。もらったばかりのお小遣いを落として困ってたんだ~」
女の子はそう言うと、ポケットの中をごそごそと探ります。
「お礼、こんなものしかないけど」
小さなチョコを取り出すと、大事そうに百円玉を握りしめて、走って行きました。
「これなに?」
交番の中で、妖精がお巡りさんに聞きます。
「チョコレートだよ。折角もらったんだから食べていくといい」
「お礼の一割ってやつ?」
「ははは。そうだね」
「お巡りさんの分はないの?」
「お巡りさんはこれが仕事だからね。みんなが喜んでくれれば良いんだよ」
「ふうん」
(わたしは宝物手に入れ損ねて嬉しくないけどね~)
妖精は、そんなことを思いながらチョコを一口かじりました。
「わっ。なにこれ。すごく美味しい~」
「美味しいかい?」
「うん。甘くて、口の中でとろけて、しあわせな味~」
(たったの一割でこんなにすごいなんて、やっぱりあれは本当の宝物だったんだ)
妖精は思いました。
(あの子に宝物を返せてよかったんだ)
と。
しあわせそうな笑顔でチョコをかじる妖精を見つめるお巡りさんも、やっぱり、笑顔なのでした。
おしまい
ほっこり〜なお話ありがとう!!
いつも~ステキな可愛いお話で、大好きです~^^
最初の妖精さんが、公園で100円を、見つけた時のお話を、読んだ時~
月夜の公園のおしゃれなタイル(シャンゼリゼ通りのタイルみたいなの)の
上に、夜の青紫の背景に月明かりに照らされて光ってる100円玉と
それを、取りに行こうとしてる妖精さんが、同じくほわ~っと光って降りて行く絵が、
ぱぁ~と浮かんだのですが…(今が夜なので~つい…夜の絵を…w)
でも~お巡りさんがすぐ来たし~小さな女の子が、いるので、お昼のお話ですよね…w
ごめんなさい~(_ _)m
でも…読み終わった時に…ひとつだけ…
『あれ?妖精さんって…100円は知らないのに…『落し物のお礼は、
一割貰える』って知ってるの?法律には、詳しい印だなぁ~』と…w
思いました~メルヘンのせっかく良い雰囲気を、壊してごめんなさ~い。
絵本の原作にいいですね。
シシリー・メアリー・バーカーの
妖精の絵が似合いそうです。
何だか、まとまりのないお話になってしまいました。
構成をもっとよく考えないとダメですね。
まだまだです・・・(#^.^#)