韓国軍:陸軍の攻撃ヘリ、老朽化が深刻
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- 2012/11/03 21:06:39
韓国軍が保有する対戦車攻撃用ヘリは、どれも配備から20年以上経過している。そのため老朽化が深刻で、従来の半分しか武器を積めず、作戦時間も従来の3分の2に短縮して運用していることが分かった。
韓国軍当局は、今年1月から陸軍の大型攻撃ヘリ購入事業を進め、今年中に機種選定を終える予定だ。しかし、2016年から計36機(1兆8000億ウォン〈約1317億円〉規模)配備する計画のため、戦力の空白が懸念されている。
陸軍本部は1日、韓国国防安保フォーラム(金在昌〈キム・ジェチャン〉共同代表)が主宰し戦争記念館(ソウル市竜山区)で行われた「韓国軍ヘリ事業のビジョンと課題」と題するセミナーで「500MDとコブラ(AH1S)攻撃ヘリは、老朽化のため運用上の限界に直面している」という趣旨の発表を行った。
陸軍によると、1976年から88年にかけて配備された攻撃ヘリ「500MD」は、本来なら対戦車ミサイル(TOW)を4発搭載できるが、現在は2発しか積んでいない。また88年から91年にかけて配備されたコブラは、本来ならTOWを8発搭載できるが、現在は搭載数を4発に減らして運用している。
さらに、これらの攻撃ヘリは、本来なら1日2時間の作戦が可能だが、現在では1時間20分に短縮されている。陸軍の関係者は「エンジンなど攻撃ヘリの性能が低下しており、武器や燃料の搭載量を減らさなければならないため」と説明した。飛行中に事故の危険を感知して途中で着陸する「予防着陸」を行ったケースを見ると、ここ5年間の予防着陸ではエンジン系統の異常が85%を占めた。
両攻撃ヘリは武器システムも旧式で、500MDではパイロットが双眼鏡で目標を観測するという。
パイロットが夜間飛行時に着用する暗視装置は視野が40度しかなく、夜間運転時に、ヘッドランプではなくフォグランプだけを点灯して時速60キロで走るようなものだという。500MDの運用中、これまでに28件の事故が発生し、32人が死亡した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121102-00000489-chosun-kr