痔の手術(赤裸々注意)5
- カテゴリ:美容/健康
- 2012/11/04 15:53:30
手術は1週間後だった。
内視鏡検査は下準備が大変だが、手術当日には特別なことはない。
手術は体表に近い所だから、食べ物も普通に摂っていい。
直前に座薬を入れて、それから仙骨の辺りに麻酔の注射をする。
「(薬液が)うまく入ると腰がずんと沈む感じがしますよ」
と言われたが、沈むってこういうことか。
本当に上から押さえつけられたような感じがして、うめく。
手術室に運び込まれ、ガムテープで下半身を固定される。
麻酔が効いたところで尻の穴もがっと勢いよく開かれて固定されるのだね。
その他腰の辺りなんかも手術台に張り付けられていく。
うつぶせでまな板の鯉とはいえ、何とも言えない気分だ。
手術中でも上半身は動かしていいという。
うつぶせ寝の枕の位置がいまいちだったので何度か角度を変えているうち、先生が入ってきた。
右手の指にクリップをつけられる。
脈拍と血圧を測るためだ。
ピッピッという規則正しい音が響く中、手術開始。
引っ張られたりするような感じはあっても、痛みはほぼない。
先生に痛くないかと問われながら、なるべくリラックスするよう心掛ける。
ほぼないと言っても少々程度はあるのだ。
呼吸法で我慢できる範囲内だけど。
頭の向きは変えていいと言われているが、変えるたびに脈が飛ぶのが何となく気持ち悪い。
なんて思っているうち、なんだか術部がチクチクしてきた。
「麻酔が効きすぎると後が大変なので、チクチクする程度の感覚はあると思いますよ」
と言われていたのでそれかな、と思いつつ、なるべく長く細く呼吸して痛みを逃していたのだが、なんだかピッピッという音が間延びしてピ ピ くらいの間隔になっていき、どこからかビーッビーッという小さな音がかぶるようになってきた。
急に震えるほど寒くなってくる。
「すいません。寒い。あと今チクチクします」
と言うと、先生は
「さっきの方が大きいのを取っていたんだけどね。今の方がチクチクするの? 吐き気は?」
と聞いてきた。
吐き気もするような気もするけど、とにかくそれよりも寒い。
「楽になる注射を1本打つからね。もう手術は終わりだよ」と先生は言ってくれたけど、注射自体が冷や汗をかくほど痛い。
そのまま点滴が切れるまで待機室で寝ていろとのことだったが、どんな姿勢になってもつらくて寝返りばかりしていた。
ただひたすら冷や汗が気持ち悪く、歯ががちがちするほど寒い。
と思っていたが、思い返せばあれは痛かったのかもしれない。
点滴が落ち切るのをじりじりしながら観察し、終わったところでナースコールして看護士さんに来てもらう。
「気分は? 痛みはある?」と聞かれて「かなり痛いです」と言うと「ふつうはしばらく痛みがないものだけど、たまに麻酔が切れた途端痛くなる人もいるのよね」と言いつつ鎮痛剤をくれた。
その時初めて鎮痛剤をもらっていればよかったのでは? と気づいたのだが、後の祭りってもんだ。
「立てる?」と聞かれベッドの脇に立つ。
なんていうか、出産直後の状態にすごく似ている。
私、三男を産んだ時、分娩室が空いてなかったから手術室で産んで、でもそこでは後産の踏ん張りがきかないからと直後に分娩室まで歩いたことがあるのだけど、あの時みたい。
なんだか下半身にぽっかり空洞ができて、そのせいで足を踏ん張れないのだ。
バランスだけで立っている感じ。
日帰り手術をちょっと侮っていたかもしれない。
私も医者が苦手なのでついつい後手に入ってしまいましたが、何でもひどくならないうちのほうが後が楽なようですよ・・・
人間、いつどの病気になるか分からないし、私は大の医者嫌いで、医者へ行くぐらいなら
不健康でけっこうよと思ってるけど、いざというときは、お医者さんの力を借りないといけ
ませんからね。
怖がっていても、こうやって記事を読ませていただいて、実態が分かって怖がるのと、やみくも
に怖がるのとは違うはずです。