西島　　：　きゃーっ！　猫姉さん、これって一体どういうことよ。
　　　　　　　なんなのよ、この変なかぶりものは。　


西島さんがどうしてもわたしとお揃いがいいって言うから、
ちょっと無理してお揃いグッズを買ってあげたのよ。　満足？


西島　　：　満足なはずないでしょ！！　
　　　　　　　よりにもよってカボチャってなに？
　　　　　　　とっくにハロウィンも終わったって言うのに時代遅れにも程があるわ。


カボチャはハロウィンだけの物じゃないわよ。
それに、これが一番お揃い感を全面に押し出せるアイテムだったのよ。


西島　　：　本当は猫姉さんとのお揃いなんてどうでもいいの！
　　　　　　　ただ小悪魔ちゃんになってモテてモテてモテまくりたかっただけよ。
　　　　　　　こんな恥ずかしい姿になりたかったわけじゃない！


本音が出たわね。
結局あなたはそんな不純な動機によっておねだりしまくっていたわけね。


西島　　：　あ、いや、それは・・・　そうよ。　そうなのよ。
　　　　　　　だって、もうクリスマスがそこまで来ちゃったんだもん。
　　　　　　　LoveLove❤でホカホカなクリスマスを過ごしてみたかったんだもん。
　　　　　　　そのために素敵な彼が欲しかったんだもん。


外見に惑わされるような男に素敵な男なんているはずないじゃない。


西島　　：　あう・・・


そうやって出来た彼なんて一緒に行った初詣で
こいつよりも可愛い彼女が出来ますようにって隣で祈ってるかもよ。


西島　　：　ええぇぇぇ・・・　猫姉さんってやる事言う事残酷ね。


浅はかな西島さんの目を覚まさせるために、あえて恥ずかしい格好をさせているのだよ。
こういうの、一番嫌でしょ？


西島　　：　うん。　すごい嫌。　誰にも見られたくない。
　　　　　　　猫姉さんごめんなさい。　もう本当にわがまま言いません。


わたしの記憶が確かなら、そのセリフ、昨日も聞いたわ。


西島　　：　絶対。　今度こそ本当に言わない。
　　　　　　　だからねぇ、これ取って。　もう二度とかぶせないで。


それはダメ。
わたしのかぶり物より西島さんの物の方が３０P高かったのよ。
なんか腹立つからわたしが外しても西島さんはしばらくかぶっていて。


西島　　：　なんでそこ腹立っちゃうのよ。　
　　　　　　　そんなのわたしのせいじゃないし！　猫姉さんが勝手に買っただけだし！！


せっかくだからお披露目に行こう。
あちこちのおうちにこの格好でお邪魔しちゃおう♪　さぁ、行くわよ。


西島　　：　いやー！　お願いやめて、連れて行かないで。
　　　　　　　ほら、わたしこんなに心臓バクバク。　頼むから考え直して。





　　　・・・・・・・・・・





西島　　：　あ、考え直してくれた？


・・・・・不純な動機で動悸が不順？


西島　　：　この局面で何くだらないこと考えてるのよっ！