Nicotto Town


JEJE 昔の名前ででています。


~赤富士~遠い甘酸っぱい初恋の思い出

晩秋の 校庭・・・

私は最上階の校舎の窓から 夕日が沈む 外を ぼんやりと眺めていた。

右手には 見事な赤富士

校庭を真っ赤に染めて・・・

もう 誰も使用しない プールがはるかかなた・・・

でも 水泳部の後輩達は そのプールサイドで 柔軟運動をしていた

私も 昨年までは 毎日 日没まで この時期は プールサイドでの柔軟運動

そして 陸上部の人たちと一緒に ランニングしていたな~と思いながら

ふと 陸上部が練習している所へ 目を向けた

もう ほとんど 真っ暗 みんな シルエットの様・・・

その時 私の目に そう・・・よく周りから冷やかされていた先輩の姿が飛び込んできた

お互いに学級委員をやっていて 委員会やイベントの時に よく彼とぶつかっていた

でも 今の時期になると 一緒にランニングをしたり・・・

当時 中学で一番もてた 先輩・・・

だから やっかみもあったのだろう

「本当は 彼の事好きなんでしょ」なんて

そのたびに私は「そんな事ないよ。あんなきざなやつ、好きなはずないじゃん」

なんて 応えていた

そう きざな彼・・・

バレンタインでーにはたくさんの女の子が彼のもとに行きチョコレートを渡そうとすると

「僕は君に何もしてあげられないから 受け取れないよ」

な~んていつも断る

凄く きざな先輩・・・

でも 本当はいつの間にか 彼の事が好きになっていたのだ

それに気づいたのは 彼の卒業式・・・彼の名前が体育館の中で呼ばれた時に 思わず 涙が流れた

私は ずっとその気持ちを 心に秘めながら この晩秋まで 想い続けていた

私は あわてて階段を 駆け下りて 校庭へ飛び出していった

もう 真っ暗な校庭・・・

「先輩・・・」私の声は 晩秋の寒さと 思いもかけぬ再会で震えていた・・・

「おーなつかしいな・・・元気にしてた?受験勉強しっかりやってる?」

なんて・・・全く彼の笑顔は変わらなかった

「はい・・・推薦でもう決まりました。先輩と同じ 兄弟校に・・・後は面接だけ」

「なんか・・・縁があるなぁ~ また高校の部活がないときに来るから、会えるといいな」

心のうちは 打ち明けられず 晩秋の冷たい風が 二人を包み

目の前には 富士山の大きなシルエットが 浮かび上がっていた

(甘酸っぱい初恋の思い出・・・この後にも偶然な事がつながり・・・私が高校生になって 彼と付き合えるようになりました。)

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2012/11/14 17:24
(´∀`*)ウフフ実話だよね? 
流石 文章力あるね 
今後も楽しみに期待していますよ 



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