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シン・ドラマ汁


ドラマ【平清盛】【MONSTERS】

平清盛
NHK 日曜夜8時~

【あらすじ】以仁王の令旨が頼朝の元にも届き、戸惑いを隠せない頼朝に、使者の源行家頼政も参じていると伝える。時政らに鼓舞され、頼朝はついに戦支度を始める。その頃福原の新都建設計画に没頭していた清盛の寵愛は、すっかり仏御前に移り、祇王祇女は館を去っていく。それを見ていた小兎丸は、清盛の目指す国づくりに疑念を抱く。以仁王の館にいた頼政は、上洛した清盛から呼び出され、企みが露見したかとおののくが、清盛は訪れた頼政に楽しげに福原遷都の計画を聞かせる。

【感想】おじいちゃんがボケちゃったー! この頃の清盛は、憎んでいた本当の父・白河院にそっくりですね。今回、若い頃の清盛の映像が回想シーンとして流れましたが、その頃とはえらい違いだわ。理想に燃え、新しい国を作ると息巻いていたのに、結局やっていることは白河院とほぼ変わらないという。結局血は争えぬということでしょうかね。この頃には清盛のあまりに大きな権力に、周囲にはイエスマンしかいなくなり、兎丸のようにここぞというところで彼を諌めるような家臣もいなかったのでしょう。いつも書いているように、清盛は歴史的にはアンチヒーローなので、悪く書いている文献が多いため、実際はどうだったかはわかりませんが、平家が奢っていたのは確かだろうなと思います。あまりにも清盛が偉大だったため、他の才能が育たず、結局は武力や財力で他の勢力を屈服していったため、内部でくすぶる火種も多かったのでしょう。ただ、ここで源氏が立ち上がらず、平氏の世が続いていたとしたら、日宋貿易で国力も豊かになっていたかもしれないので、ちょうど悪いところで政権が頓挫してしまったとも言えなくはないと思います。まぁ何はともあれ、福原遷都はどう考えてもまずかったねw 昔は遷都は結構な頻度で行われていたのですが、平安時代の400年間、ずっと京都が首都であり、福原は田舎でしかなかったからね…。その後の遷都は明治維新までなかったわけですが、この東京への遷都はすでに徳川が江戸を切り開き、日本随一の都市となっていたので、わりとすんなりと行われたんじゃないかと思います。京都の人は悔しかったでしょうけどね…。ちなみに祇王と祇女を館に連れてきて、仏御前の前で舞を見せるよう強制したのは平家物語にあるエピソードですね。祇王たちに同情した仏御前は、この後祇王たちを追うように出家したそうです。


 
MONSTERS
TBS 日曜夜9時~

【あらすじ】西園寺は一課から所轄に戻されることになってしまった上、恋人の恵美へのプロポーズも断られてしまう。平塚に置手紙を残し警視庁を去る西園寺だったが、所轄署の管内で起きた事件で、平塚と再会。それは日本を代表する一流メーカー・白泉化学で発生した殺人事件で、白泉化学では、開発した新素材の技術情報が外部の会社に漏洩したことが発覚したため、本社は情報の流出元となった研究所を即刻封鎖し、調査委員会による調査が翌日行われる予定だった。

【感想】鍵のトリックはミステリー界ではすでに使い古されたトリックですね。なので最初に被害者の香川がプレート付きの鍵を手にしていた段階で、あ、これは、と思いました。見ていくうちに、一番怪しい容疑者の本間が同じような鍵を持っていた可能性が高いことがわかり、確信しました。アリバイのトリックについてもすぐわかりました。死者が生前最後に送ったと思われていたメールが、実は犯人からだったというのも、ミステリーではよくある手口です。ただ、どうやって用心している香川の部屋に、香川が一番警戒している本間が入れたのかは、あの白紙が入った封筒だけではわかりませんでしたね。なるほど、香川が部屋にこもる前、一瞬目を離した隙に封筒を入れ替えてたんですね。ただあのシーンはおかしいことだらけで、まず証拠が入った封筒を何故本間や所長に見せつけたのか、何故香川がこれからこもる部屋に、機密漏洩の犯人の本間が同行することを許したのか、そして何故本間と2人きりになった時に封筒から目を離したのか、このへんがさっぱりわからないんですよね。封筒ばかりでなく事実を知っている香川は、命すら狙われる危険があると自覚していたはずなのに、全然用心してないんのがちょっと不自然でした。またこのトリックは香川の封筒をする替えることができるのが大前提であり、もし香川が一時も封筒を手放さなかったりしたら、どうするつもりだったんでしょうかね。その時にはまた別の考えでもあったのでしょうか。実は香川が本間につきそわれて応接室にこもるシーンですが、かなり曖昧な描かれ方をしていました。香川がテーブルの上にパソコンと封筒を置き、それから目を離してブラインドを開閉している間に、本間が一声かけてドアを開けたまま姿を消すというのがそのシーンの流れ。私はてっきり本間が出て行ったふりをして部屋の中に隠れたのではないかと思っていたのですが、さすがにあの応接室にはガタイのいい男性が隠れる場所はなかったか…w 椅子やテーブルの下に隠れても、すぐにバレちゃうよなぁ。でも、隠れる方法の方が、封筒を入れ替える方法より納得はいくんですよね。隠れた場合、隠れてから香川を殺すまでのアリバイがなくなってしまいますが、殺したのは香川が家にいる妻に最初のメールを送ってから、次に本間が偽のメールを送るまでの間で、犯行時刻はその20分後からの10分間に偽装されていたため、隠れていてもこのアリバイトリックは成立するんです。ま、でも安直過ぎますね。あの曖昧なシーンは、絶対視聴者のミスリードを狙ってると思うし。かといって白紙の封筒もイマイチなトリックでした。でも今回は全体的にスッキリまとまっていて、ミステリーツッコミマニアには面白かったんじゃないでしょうかね。




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