ドラマ【猿飛三世】
- カテゴリ:テレビ
- 2012/12/01 11:33:02
【感想】実に最終回らしい最終回で、元々少年マンガっぽかった今作ですが、最終回が最も少年マンガっぽい展開でしたね。死んだかと思われた主人公の復活、父親との修行、善と悪との対立が最高潮に達し、主人公の活躍で善側の勝利に終わり、悪は滅びる、かと思いきや悪の手先だった武闘派の首領が主人公を狙ってくる、勝利、お姫様と結婚できるかも…と思わせて修行のため全国行脚の旅に出る。なんかもう、どこかで見たような展開で尻が痒くなりましたが、実はここが猿飛のいいところで、このベタな展開が安定感を感じさせるんですよね。しかし殺陣だけは相変わらず凝っていて、恐らく今までで一番力が入っていたんじゃないでしょうかね。最後の佐助と伴蔵の死闘は本当に見応えがありました。伊藤も波岡もアクション俳優というわけではないのに、すごいいい動きしてましたよね~。一部スタント使ったのかな? 全部本人がやってたように見えたけど。それにぬかるんだ地面の上でやっていたので、足場は悪いし、やってるうちにどんどん着物が汚れていくから、そのへんも調整しないといけないだろうし(とはいえ終盤はもう2人ともドロドロでしたが)、そういう意味でも見応えがありましたよ。これだけの殺陣はNHKの時代劇か映画でないと見れないね。そして伴蔵は自害してしまったわけですが、何も死ぬこたないのになぁと思いました。確かに太平の世になり忍者の仕事は減る一方ですが、彼ほどの腕があれば仕官の口はいくらでもありそうだし、最悪夜盗にでもなればいいわけで。まぁプライドが許さなかったんでしょうかね。佐助と伴蔵が和解する展開もアリかな?と思いましたが、今まで味方すら非情に殺してきた伴蔵は、少年マンガでは死ぬしかないかなw 続編もありうるような終わり方で、もしあるなら次は江戸を舞台にしてほしいところですが、なんかもうない気がします。最後にまとめますと、まさに勧善懲悪の痛快娯楽時代劇でしたが、最近こういう何も考えずに見れる時代劇ってないので、逆に新鮮でした。私は少年マンガと評しましたが、ひょっとしたら昔の紙芝居とかモノクロ時代の映画のノリだったのかもしれませんね。その時代はよく知らないので何とも言えませんがw それと、今作とは関係ないですが、来年のこの枠の新番組は、なんと大沢たかお主演で平安時代の蝦夷を描いた時代劇のようです。全部が新鮮で逆に不安w 大沢はJINに次ぐテレビドラマ出演で、テレビの仕事は選んでるな~って感じですね。