「月夜の子守歌」
- カテゴリ:30代以上
- 2012/12/02 20:09:01
黄色い実~は金魚の実~
あ~かいおべべがひ~らひら~
あ~かいお花はなんの花~
あ~ずき
ほおずき
曼珠沙華~
夜の公園に、不思議な歌が響きます。
「こんな夜更けに誰だろう」
不審に思って、お巡りさんが公園に入っていくと、小さな女の子が赤ちゃんをあやしていました。
「どうしたんだい。こんな時間に」
お巡りさんが訊きます。
「妹が赤い月を怖がって泣いてるの」
女の子が答えます。
「お母さんはどうしたんだい」
「お父さんと一緒に親戚のお姉さんの結婚式に行っちゃった。」
「君はお留守番かい」
「うん。妹を連れて行くわけにはいかないから」
お巡りさんがのぞき込むと、赤い月に照らされてオレンジ色に染まった赤ちゃんが、目に涙を浮かべています。
「じゃあ、わたしも手伝ってあげよう」
お巡りさんはそう言うと、雫が光る傘をおいて、近くの木から葉っぱを一枚、ちぎりました。
「どうするの」
女の子が訊きます。
「こうするのさ」
お巡りさんは、口に葉っぱを当てると、さっき女の子が歌っていたメロディーを吹き始めました。
ぷ~ぷぷぷ~ぷぷ・・・
「わあ、すごい。ねえ、もっとやって」
大はしゃぎの女の子。
赤ちゃんも泣くのを忘れてお巡りさんを見つめています。
「じゃあ、一緒に歌おう」
「うんっ」
ぷ~ぷぷぷ~ぷぷぷぷぷぷぷ~
黄色い実~は金魚の実~
・・・・・・・・・・・・
夜の公園に、草笛の音と、楽しげな歌声が響きます。
いつの間にか、赤ちゃんは、女の子の腕の中で、すやすやと寝息を立てていました。
「あ、眠ったみたい」
「よかったね。さ、もうお家にお帰り」
「うん。ありがとう、お巡りさん」
「一人で帰れるかい」
「うん。お家、すぐそこだから」
そう言って、奧の森にかけていく女の子後ろ姿には、もうすっかり銀色になったお月様に照らされて、金色のシッポか光っていました。
おしまい
いぇ〜い^o^正しいお仕事中の妄想?!
冬の太ったきつねがかわいく思えてきたです^^;
それって、テスト勉強しなきゃいけない時に限って部屋の片付けしたくなるアレと同じ?
(絶対違うだろ)
仕事中になにやってんだろうね(#^.^#)