Nicotto Town



黒猫目日記番外6

朝、鶏鳴と共に目をさまし、昨日汲み置いていた水を一杯ゆっくりと飲み干す。

暁闇の空はいまだ暗く空気は肌を刺す。庭に出て手拭いで体を擦るとやがてポカポカと暖かくなってくる。飯の支度に米をとぐ。糠水を取っておいて顔を洗うとさっぱりとして畑に向かう。畑には大根やネギが育っていて味噌汁の実には不自由はしない。飯を食い終わったら部屋の掃除をする。板の間が多いので雑巾がけが大変である。
片づけ物が済んだら姫のご機嫌伺いに志向する。が、大抵姫まだお休みかご不在で今だお目にかかれぬ。ため息をつきつつ街への散策に出かける。
某の朝はこうして始まっていた。
しかし、最近は鶏の代わりに使い魔の茶太郎の咆哮で起こされる。
BAOOOOO!  GYAOOOOO ! BUMOOOOO!

茶太郎、頼むから朝早くに大声で吠えるのはやめてくれ。近所から苦情が来る。





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