心のもやもやは、まだ消えないけど。
なんとなく、楽になってきた気もする。

痛みが癒えたわけではなくて
痛みになれてきてしまったのかも。
それでも、随分と穏やかになった。

考えてみたら、私は一度も泣かなかった。
よくわからないけど、泣くに値しないと思っていたから。
こみ上がる感情もないし、
叫びたいような衝動も、
誰かをがむしゃらに攻め立てたてたり、慟哭することも。

ずっと、モヤモヤしてたのに、
それを見なくても生きていけるように
上手に自分をコントロールしてやってきた。
周りに誰よりもしっかり者と思われてきた自分だから
やってのけるのは、簡単だった。

でも、今回の事でわかった。

本当は、泣けばよかった。
あの頃、苦しいと誰かに言えたらよかった。

それが今の、この言いようのない感情の根底にある気がする。
私の中で、消化されなかった思いが
黒い雲みたいに心にかかって
ふいに雨を降らせる。

本当はもう、原因なんてどうでもいいのかもしれない。
ただ、黒い雲が心にずっとあって
それを見ないできた自分。
そのつけが回ってきたのだ。

何が自分を救うのかは、まだ全然わからないけど
痛みと向き合う時間が持てたから
何か未来は変わるかも。

いつか泣けるだろうか？
声をあげて泣けるだろうか？