供養（手）
- カテゴリ：小説/詩
- 2012/12/09 01:15:49
僕が 正しくて
全（みんな）が 間違えていて
そう 僕は知っていて
皆（すべて）が 騙されていて
だから 僕は この手をはなさない
君が 笑っていて
全（すべて）が 輝いていて
でも 君は嘘つきで
皆（みんな）も 嘘だらけで
だから 僕は この手をはなさない
僕が 間違えてて
皆（みんな）が 本当の事で
そう 僕は寂しくて
全（すべて）を 否定したくて
だから 僕はこの手をはなせない
僕は 泣けなくて
皆（すべて）が 恐ろしくて
そう 僕は認めたくなくて
全（みんな）が 君を奪って
だけど 僕はこの手をはなさない
煙が昇って逝く
声も出ないのに
涙は出るんだ
丁度今時期。
もう、大分前の話になります。
当時チームリーダーをしていた私様が任された新人の一人が亡くなりました。
突然の死でした。
出来たばかりの彼女さんは、彼の死が受け入れられず葬儀の間中、彼の手を握ったりつついたりして、ずっと傍らにいました。
当時、まだ若かった私様は、彼に厳しい事を言ってばかりで、ちゃんと褒めてあげた事がありませんでした。
凄く頑張っていたのに、一言でも『良くやったね』『良く頑張ったね』と言っておけばと今でも後悔しています。
毎年、この時期になると彼の事を思い出します。
