Nicotto Town



黒猫目日記49

この街の門々には七福神の神々が立っておられる。他の国では見かけない光景だ。
妖魔が跋扈する街ゆえ神々もお姿をお見せになられるのであろうが、お声をかけると必ず絵馬を勧めてくる。
神様にも『のるま』なるものが在るのであろうか。

街を歩いて見たが皆、故郷に帰省をしておるのだろうか人影がまばらだ。
この街に限らず何処も正月は静かなものである。皆、年始の挨拶に出かけられたり、家に篭って団欒を楽しんでおるのであろう。

しかし、ここに戻る前に都を通ったが初売りのばーげん会場とやらはまるで戦場のようであった。
群がるご婦人方は憤怒の形相で辺りを蹴散らし福袋を取り合うその姿は恐ろしくてとても近寄ることなぞ出来はしない。

買い物にかけるご婦人方の情熱は其れがしには到底理解出来ない。
・・・・・・・もしや姫もそうなのであろうか。





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