「夜の改札口にて」
- カテゴリ:30代以上
- 2013/01/23 12:13:14
深夜の駅。
今日もアタシは改札口の前に立っている。
汽車の到着には間があるのか、改札はまだ閉じたまま。
手の中の切符をもてあそびながら、アタシは汽車を待つ。
たぶん昨日とは違う切符。
行き先は・・・知らない。
やがて、汽車の到着を告げる声とともに、駅員さんが改札を開ける。
はさみを手にした駅員さんがアタシを促す。
アタシは・・・動けずにいた。
不意に後ろから声をかけられる。
アタシは、頭を下げながら脇によける。
アタシの後ろには、いつの間にか、たくさんの人が並んでいた。
男の人や女の人、歳をとった人に、まだほんの子供もいた。
みんな、物静かに改札を抜けてゆく。
そして、汽車が到着する。
人々が、やはり声もなく乗り込むと、汽車はベルの音もなく、再び走り出す。
アタシの目の前で、改札が閉じられる。
アタシは・・・今日もこちら側だった。
駅を出たアタシの足下に、小さな子猫がよってくる。
「なに?お腹空いてるの?」
いつもと同じように問いかける。
「にゃあ」
と、いつもと同じ返事が返ってくる。
あたりまえだ、ねこだもの。
子猫とお弁当を分け合いながら、アタシは思う。
「きっと、この子がいるから、アタシは汽車に乗らないのだろう・・・」
そう、自分に言い訳をした。
何か…ふ、深~~いお話ですね~色々考えさせられました~
自分人生の転機で、新しい自分が、恐くて…現状に留まってる人なのか…
逆に…列車に乗ったら~あの世行きで…(ウルトラQの最後にそんな話があったよね~)
まだ、自分の人生に未練が、あるから~留まったのか…
面白いお話でした。ちょっとドキドキしました^^
想像は 膨らむ。。。
今居る所に帰りたくなる〜^o^;
子猫は自分の赤ちゃん。
自殺を思いとどまったということですね。