明るくサヨナラ
- カテゴリ:日記
- 2013/01/26 23:03:53
そうか、もう君はいないのか
城山三郎
新潮文庫
城山三郎が最後に書き綴った亡き妻との出会いから別れまでの手記。
おそらく、子供が、両親の思い出に一区切りをつけるために出版したのだろう。
城山三郎の奥さんは、かなり「天然」な人だったようだ。
「講演会の時に客席にいた奥さんと目があった時、奥さんは(その当時の人気マンガのキャラ)イヤミ君の”シェー”をしたので、あやうく壇上で笑い出すところだった」
「2人で一緒に旅行する事もあったが、奥さんが旅行に行く理由は”家事をしなくて済むから”」
「癌を宣告された後でも、お気に入りの曲に”ガン、ガン、ガンちゃん、ガンたららら・・・”と歌詞を付けて、鼻唄を歌っていた」
など脱力系のエピソードが豊富。
そのためか、「別れ」の場面であっても、どこか明るい。
(少なくても描かれている様子から想像できるかぎりだが)
おそらく普段から、奥さんに笑わされていたのだろう。
その様子が目に浮かぶようでもある。
それだけに、残された側の「喪失感」は大きかったのだろうが、「悲愴感」は、あまり感じられず、どこか「明るさ」さえ感じる。
それは本書のタイトルも同様。
ただ、タイトルの方は言葉の裏にある「悲しみ」がチラチラ見える感じがするが・・・。
さて、自分が同じ立場になったらどうなるだろうか?
きっと、情けない事になっているだろう。
一日三回、毎日となると皿洗いひとつでも大変なんですよね。
・・・ちなみに自分は「週末皿洗い要員」です。
>ⅹⅹナミⅹⅹさん
旦那の方が残された場合、イジケテしまう例が多いらしいですね。
ご多分に漏れず、自分もそのクチのような・・・。
もう片方が脱力してしまうっていう事・・。
で、あっという間に衰弱して行って亡くなっちゃう。
あるいは・・・旦那さんが亡くなった後、奥さんが凄く元気に
ハツラツとして第2の人生を満喫するw
ん~・・・私は・・・・後者になるかも( *´艸`)クスクス
城山三郎さんご夫婦は素敵なご夫婦だったんですね。
素晴らしいわ・・うん・・。羨ましい(*´ー`)
その理由は、城山三郎さんの奥様と同じ理由です~(笑)。
思わずニッコリしてしまいましたわ。
旅館で、
仲居さんが次々お料理を、自分のお膳に運んでくるのを見ると、
ああ~、きょうはこんな事、しなくていいんだ~と、
安らかな気持ちになるそうです(笑)。
ちなみに、この本はページ数が少なく、1,2時間ほどで読めますし、
タイトルにしては明るい感じなので、一気に読めます。
明るく努められた部分もあるのかも・・・・
私も、そんな奥さまの様にありたいな~
読んでみたくなりました。