空想
- カテゴリ:小説/詩
- 2013/03/24 04:51:07
建物の前に
止まっている車
じっと見詰めながら
あたたの影を思う
あの車に乗って
風を切っていく
その助手席のシート
あの人の香りを
ふっと楽しみながら
そっと寄りかかる
行くあてもない旅に
出るような気持で
暗かった空が
段々と明けていく
その空気を吸いながら
さわやかな朝を
あなたにもたらす
疲れたその心に
車を止めて
コーヒーを飲みながら
何も言わない
その想いは感じられる
細いあなたの指に
そっと手を重ねる
朝の光が
そこここを染める
やがて太陽はのぼり
また1日が始まる
私の車から
思うはあなたのことだけ
朝を駆け抜けて
あなたに届け
ありがとうございます。
願えばiいいんでしょうか…