Nicotto Town



黒猫目日記番外14 (お題 春を感じるもの)

ニコット山の奥深くにコハル一家は温泉宿を構えておったと聞く。
この前スキー場に行ったとき随分と雪深い所だと思った覚えがある。
春も深まりそろそろ山に緑も芽吹いたことであろう。

春を一番に誘うものは蕗の薹、たらの芽などの蕾たちだ。
天麩羅にすると実にうまい。
もう少し暖かくなると土筆やワラビ、コゴミなどが出てくる。あく抜きをして佃煮にすると酒のつまみにもってこいじゃ。
イタドリは塩もみをしてさっと湯がいて鰹節と醤油で頂くとうまい。
四月も半ばを過ぎると筍が頭をのぞかせる。
掘りたては刺身でも食えるが、糠で湯がいて煮物にすると幾らでも食える。
小川のほとりには芹が茂る。お浸しにすると飯が進む。
木蓮の花が咲いているのを見た。
落ちた花びらを集めて洗い、刻んでからさっと湯引きし、三杯酢で頂く。
ぬめりが何とも言えずつるつるとした食感が食をそそる。

春の山は宝の山じゃ。新しい命の息吹が吹き渡るようじゃ。
今度、山菜取りに行って来よう。

いっぱい取って姫におすそ分けしよう。






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