指輪
- カテゴリ:小説/詩
- 2013/04/07 05:28:25
雨が降っている
春の夜の嵐
通り過ぎていけば
一気に春は盛りを迎える
遠い足袋をしてきた
あなたが帰って来たように
長い旅をしてきたあなた
何の連絡もなく
でも信じていた
彼が元気でいることも
時にはたとぢまることも
私を思ってくれていることも
かすかに微笑みながら
縁側に座って
黙ったままで二人は
長い時間を吹き飛ばす
こうして二人でいることの
幸せをかみしめる
針金にビーズを通して
私の指に巻いてくれた
なによりの婚約指輪
誓いのキスをして
永遠の契りを約して
抱いてくれたあなた
そしてまたあなたは
長い旅に出ていく
たとえ便りがなくても
あなたを信じている
左手の薬指に巻いた
あなたの輝きと心を
ありがとうございます。
ただ待つというのは、苦しいことですね。
信じる心がないと辛いだけになりますね。
ただ・・・切ないね