目標　

①今後二年間で市民の日常生活環境における空間放射線量を市内全域で１μSv/時以下に　　　　　する

②現在空間放射線量が１μSv/時以下の地域においては今後２年間で、現在の空間放射線量を６０％低減させる

③将来的に（平成２８年９月）には、推定年間被ばく線量を国際放射線防護委員会の基準で一般公衆の線量限界である年間１mSv（0.23μSv/時）以下にする

これが、福島市危機管理室が掲げた目標です。

ただ、すべての文章にある言葉が、書かれています。文章の最後に「目指します。」

そう、誰もやったことの無いことだから、やってみないとわからないんです。

ここが、除染の難しいところです。

次に単位の話。Svとｃｐｍのお話

放射線による人体への影響度合いを表す単位を「シーベルト（Sv)」

１分あたりの放射線計測回数で放射線量。放射線測定機に１分間に入ってきた放射線の数「カウント・パー・ミニット（ｃｐｍ）」

なんじゃこりゃ、と思うだろうけど、計測機械が測れる基本がｃｐｍで、これを換算係数とかごちゃごちゃと計算して出てくるのがSvと思ってくれたらいいです。僕も難しいことはわかってないんで＾＾

さて、ほんじゃ、経験値で、どうなるんじゃ？って話になると

1,000ｃｐｍ＝0.7μSv/時以下　600ｃｐｍ＝0.4μSv/時以下

ということが、ひとつの目安になります。

ふぅ。。。書きつかれた。。。

読んでて疲れますよね、拒絶反応を起こしてる方も居るかも＾＾

さて、具体的には、なにしてんの？って話になると。

富士夫は、住宅やビル・マンション等の民間所有の建物の除染を行っています。

今回は、まず、市民が生活するところの放射線量低減を目指しているので、あくまでも道路とか下水道とかはしません。（いづれやるんでしょうけど）

まず、一軒一軒、お家を回って、除染を行いたいのですがと、お伺いを立てる。

当然、留守の家もありますから、お知らせを投函する。

一軒一軒、市の職員と僕ら施工者は、どういうことをやるか、説明し、同意書をもらう。

そうして、許可がもらえたら、

①事前に放射線量を測定します。屋根、雨どい、ベランダ、庭木、倉庫、そして庭の土や玉石まで。お許しをもらえれば屋内も。

②日程を決めて、屋根から順番に洗浄していきます。（水をかけて、ブラシでこする）

屋根→雨どい→壁→ベランダというふうに高いところから攻めてきます。

③建物が終わると、庭に移ります。表面の土を５ｃｍほど剥いで、土を入れ替えます。
玉石が引いてあれば、玉石を全部取って、洗浄します。芝が生えていれば、すべて撤去して新しい芝を植えていきます。

④作業完了後、事後調査として、再度、放射線量を測定します。

これが、流れなんですね。

これを1件、1件やっていくんです。僕の会社の受け持ちだけで１０００件以上あります。
　

それも、8ヶ月で。。。。

猛烈な、人海戦術です。２０億円近い金を使います。

スタッフは、全部で300人を超え、事前折衝班。敷地測量班・放射線測定班・除染作業班
とわかれて、流れ作業で進めていきます。

放射能というのは、放射線を出す物質が、チリやゴミにこびりついて、風に乗ってやってきました。当然、空を飛んできて、そこにあるものにこびりついたものもあります。

で、あれから、2年たってると、その物質は、雨で流されて、雨どいや落ち葉、雨の溜まるところに、結構集まってます。

壁や屋根は、雨で流されて放射線量は低いんですね。

実際に現地で計ってみると、放射線量が高いところでは、５０００ｃｐｍとかあります。

もっと高いところもたまに合ったみたいですが。

で、洗浄後では、１０００ｃｐｍ以下に8割がた低下します。

この数字を皆さんがどう思うかは別として、まぁ、効果はあると僕は思っています。

ちと疲れたんで、続きはまたあした＾＾

質問があれば、書いてくれれば、わかる範囲でお答えします。

科学的なことは勘弁してね、大学教授じゃないんで＾＾