Nicotto Town


☆れ~よんの夢見心地日記INニコタ☆


ある時代劇の話。


おそらく、もう10年以上も前に、N〇Kさんでやっていた
「とおりゃんせ」という人情時代劇。

時代劇、特に人情モノが大好きなれ~よんは、
毎週楽しみに見ていました。

中でも、今でも印象に残っているのが、「男の背中」(かな?)というお話。
時々、色んなところで語っているので、聞いたことがある人もいるかもですが、
定期的に語りたくなるので、語ります、笑。

まず、本編の主人公は、
長屋の入口の門の開け閉めを管理する木戸番のご夫婦。
愛娘を亡くし、失意で川に身を投げ心中を図るも、助かってしまい、
流れ着いたこの長屋に身を寄せています・・・が、この話には
あまり関係がない・・・。

このあたりの話にも、ものすごい人情話があるのですが、今日は割愛で。

この長屋にひとりで住む、年老いた絵師のおじいさんが、
夜、ひとりの若い娘さんを拾うところから物語は始まります。

この若い娘さんは、身寄りもなく、ある商家?で下働きをしていましたが、
結核を患っており、仕事にならず、追い出されてしまいます。
身売りされて来て働いていたので、仕事が出来なければ追い出される…、
江戸時代、コワイですね。

雪の降る夜に、着の身着のまま追い出され、結核のため、血を吐き、
倒れる娘さん、そこに、絵師のおじいさんが通りがかります。

この絵師のおじいさん、若い頃はさる大名家のお抱え絵師として、
色とりどりの煌びやかな絵を描いていました。
しかし、ある時、この鮮やかな絵に疑問を感じ、大名家務めを辞め、
それ以来、ほそぼそとした暮らしの中、まったく色を使わない、水墨画のみを
描くようになっていたのです。

そんなおじいさんが、真っ白な雪の上に散る、真っ赤な血の鮮やかさ、
そしてこのまま死を待つだけの若い娘さんに、目を奪われます。
おじいさんは、この娘さんを背負い、家に連れて帰ることにします。

一命を取り留めた娘さんですが、当時、結核が治ることはないため、
余命はわずか。おじいさんも、もうずいぶん年老いていました。
おじいさんは、血の赤の鮮やかさが忘れられず、もう一度、
色を使った絵を、娘さんの姿絵を描くことを決めます。

ただ世話になるだけでは申し訳ないと、身の回りの世話をしてくれる娘さんと、
絵を描く準備をするおじいさんを、木戸番のご夫婦が気遣ってくれ、
絵も完成に近づいて行きます。

でも、娘さんの体調は悪くなるばかりで、絵が完成間近になる頃には、
もう自分で起き上がることも難しくなっていました。

いよいよ絵が完成する時、木戸番の奥さんが、娘さんにキレイに化粧をして、
真っ赤な紅を引いてくれます。
絵の中の娘さんも、真っ赤な紅で、とても美しい姿でした。
絵が完成すると、涙を流して喜ぶ娘さん。

そして、おじいさんに、初めて出会った場所に連れて行って欲しいと頼みます。
静かに雪が降る夜、娘さんを背負って、長屋を出るおじいさんに、
木戸番のご夫婦は、静かに会釈だけして、
ただ黙って、静かな雪の中を歩く老絵師の背中を、見送ります。
その時に見えた、背負われている娘さんは、
目を閉じ、口元には微笑みが浮かんでいました。

おわり。


これが、もう、涙なしでは見られませんでした!

ハッピーエンドでもなく、でも、悲しい終わりかたでもなく、
まさに、人情エンド!!
・・・何か、いま、いろいろ台無しになった気がしますが、
まさしく、人情エンド!!

祖父と孫娘ほどの年の差のあるふたり、これまで一度も出会ったことはなく、
偶然、雪の夜に出会っただけのふたり。
家族愛でもなければ、男女の恋でもない、でも確かに絆が感じられる。

これが、人情・・・!

老絵師の、画家としてのプライドとか、苦悩とか、
娘さんの身寄りもない、何もない、自分の命すらないという境遇とか、
でも、ふたりとも、もがいたり足掻いたりせず、静かに己を見つめている姿勢とか、
本当に、良いお話でした・・・。

最後、背負われている娘さんは、生きているのか、もう亡くなっているのか…、
それも、はっきりとは分からないところが、また感動を倍増させます。

もう一度見たい。でも、DVD化されていない・・・!くっ!

一度見ただけの記憶で書いているので、いろいろ違うかも知れませんが、
そこは、気にしないでください~☆

    

#日記広場:日記

アバター
2013/04/21 19:32
おぉ~!
素敵なお話ですね。
読んでいておもしろかったです。
ぜひ実際に見てみたいです。
DVD化されていないのが残念ですね。
人情エンド素敵です。
アバター
2013/04/21 15:38
▼o・_・o▼コンニチワン♪

出会うべくして出会う、とは
こういうことを言うんでしょうなぁいいお話でしたぁ♪

(o´∀`o)ニコッ
アバター
2013/04/20 23:14
れ~よんさん、この名作をこのまま眠らせるワケにはいかないでしょ!

うん、これはれ~よんさんが脚本家となって
改めてドラマ化するしかないでしょう♪
最近のN〇Kさんは豪華俳優陣な割りに
内容はいまいちってのが多いようなので、
できれば、どこか別の局を希望します!((殴
アバター
2013/04/20 22:38
凄く濃密な人情話ですな・・・!
このような時代劇がやっていたとは~∑(゚Д゚)
再放送とかされないんでしょうかねえ~^^
文だけ読んでも、その情景がよく伝わって参りましたぞ・・・!




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