Nicotto Town



普遍的なのか、人は変わらないのか

なつかしい時間
 長田弘
  岩波新書

詩人である著者がNHKの「視点・論点」で語った内容をまとめたもの。
17年間の集大成という事だが、言っている事には、全く古さを感じない。


中には最近の事を言っているのかと思って、章末の放映日付を見てみると、5年、10年前だった、という事もしばしば。


例えば「受信力の回復を」という章。
「一方的に発信する言葉だけが容易に手に入る今の世に、確実にうしなわれてきてしまったのは、他者の言葉をきちんと受信し、きちんと受けとめられるだけの器量をもった言葉です。」
という言葉があった。


てっきり最近の事を言っているのかと思ったが、章末の放映日付を見てみると「1998年7月2日」


他にも、「手に入れる」だけの文化から、「使い方」の哲学を持つ文化への転換を、という「使い方の哲学」は「2001年3月14日」の放送。

我を絵に見る心、つまり全体と細部を同時に見渡すような心を持つべきと論じた「風景が主人公」は「2008年1月23日」


著者の論点の鋭さ、深さのためか、人は、そんなに変わらない事の証明なのか。


詩人だけあって、言葉やモノの見方(感受性)をテーマとしたものがほとんどで、考えさせられるものが多い。

個人的には新書は「入門用」のもので、繰り返し読むものは少ない、と思っているのだが、これは数少ない例外。
・・・というより、1回目では消化不良になってしまった。

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2013/05/08 23:28
失われてきているかどうかはともかく、「うまいことを言ったもん勝ち」のような風潮がある気はします。
特にテレビでの政治家の「討論」は、ヒドイ時がありますから・・・。

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2013/05/08 22:53
そう簡単には人は変わらないんじゃないかな、と思ったら古代エジプト人の口癖が思い浮かび、
つい先日もTuckerさんのブログに書いたことを思い出しました^^;

受信力のところがちょっと腑に落ちなくて。ご紹介された本を一度読んでみなくては・・・

5000年の昔から、人は劣化する一方だったなどと思いたくないのです><
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2013/05/06 10:51
新書では久しぶりに何度も読もう、という気になった本でした。

今年(2013年)の2月に出版されているので、もう図書館にあると思います。
(ただ、タイトルが地味すぎて、置いてない可能性も・・・)
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2013/05/06 05:57
ナカナカ興味を引かれる内容ですネ。。。
読んでみたいです♪

図書館にあるかしらね?



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