式飼い。【新連載】
- カテゴリ:自作小説
- 2013/05/24 22:45:41
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――大好きだったおばあちゃんが死んだ。
確か、私が7、8歳の頃だったと思う。
その鮮やかな記憶は、17になった今も私の中に刻まれている。
「 好きに使いなさい 」
病床からおばあちゃんは、私にそう言った。
禁じられた術と。
一振りの、大きすぎる刀を渡しながら。
*
この歳になるまでずっと悩んでいたことがある。
〝好きに使いなさい〟の意味だ。
無論それは取る側の問題であって、深い意味など無いと思えばそれまでなのかもしれない。
けれど私は、この刀を売る気にはなれなかった。
黒塗りの重い鞘。肉厚の白銀の刃。
振り抜くことは出来ても振り回すことなど到底叶わない。
単に腕力などの問題ではない、何か別の重さ。
……いや、本当はわかっている。
それがなんなのか。そしてどうやって使うのか。
使いたくなかった。
まだ生きていたいと、幼心に思っていた。
〝死〟というものと、私は既に知り合いだったから。
冷たく、非情で、無情な向こう側の世界。
それがこの世界には溢れ出している。
成仏できなかったわけではない。ただ浮遊しているのだ。
それがこの目に、見える。
何も私だけってわけじゃない。見えない奴なんて居ない。
害為すわけでもなく、益もたらすわけでもない、何でも無い存在。
それをちょっと変わった術を使って退治して向こう側の世界に送り返すのが、私たちの仕事ってだけな話。
そんな単純なことを本質的に理解するのに10年かけた。
何故なら死にたくなかったからだ。
人生のタイムリミットを刻々と身体中に刻み付けながら、意味の無い魂退治をしなくちゃいけない理由なんてどこにも無いじゃないかと思っていたからだ。
理由はちゃんとある。
目を背けていただけだ。
そう、それは単純なこと。
人が本来、未来永劫〝動物〟として生きていく上でしていかなければならないはずだった行動だ。
家残し。
私は【十代目―剣(つるぎ)】。
〝影〟の式を祖母から正しく継承した、影の退魔師。
*****
はい。お久しぶりです。
みなさんお待ちかねの新連載、「飼いモノ」シリーズ第3段、「式飼い。」解禁です。
やけに廚二設定だなって突っ込みは受け付けてません。
え?待ってない?
うるさいな。
連載が長続きしないことに定評のある糾蝶さんですが、
やっぱりここが一番小説を書きやすい場所なので戻ってきました。
たくさんの方に目にしていただけるし描きがいがあるんです。
勿論現段階でのネタバレは一切しませんが、
「わけわかんねーよ」というコメントもお待ちしておりますので
どしどし突っ込んでいただけると飛んで跳ねて喜びます。
みなさんの声援なしには生きていけません。クズです。
良かったらコメントいただけると嬉しいです。
続きを書く気になるかもしれません。
では。
コメントありがとう!!
やっぱり刀アクションは楽しいくてねww
してもらえるのなら是非hshsして欲しい!!うへへへへへぇ頑張れる
うん、大体当たりかな!
術式、つまり「式」によっておのおのオシゴトをこなしていきます
剣とか刀(かたな)とか武器の名前が登場人物たちの名前になるよー
やだ照れるありがとう//
こんばんは。初めまして。
コメント感謝です。
ですが、そういった宣伝はとても不快なので、以後は書き込みをしないでいただけると嬉しいです。
コメントありがとうございます!!
いつも勝手に励ましていただいています、これからも見守っていただけたら嬉しいです。
うひひぃ ありがとう←
勿論、ガチ魔法バトルも大好きだし書くのも得意なんだけどね
和風ガチバトル(印を組んだり)も大好きでね
テンション上がってますw
銃かぁ
なかなか好みだがいかんせん種類が多すぎてね……個人的にマスケット銃が好きね
一発しか撃てない奴
ありがとう!漲っちゃうよ!
hshsしてもいいですか? 駄目ですね、わかってます
一目見て率直な感想だと、和風版死神みたいなものかな?って思います
かっこいいね!!
ブログ広場からです。
こちらにすみません!
「自作小説の旅。」
http://www.nicotto.jp/user/circle/index?c_id=223563
というサークルの宣伝に参りました!
管理人のりら・ω・っくまです。
小説読ませていただきました!
ぜひ入っていただければ光栄です。
なんていわない(^^)
こういうの素敵ですよねえ・・・・・・・、楽しみにしてました、奏瀬の好みです。
大体マスターは奏瀬の好みを突いてきて頂けるので嬉しいです(但し奏瀬は雑食)
刀、とか素敵ですよね、でも個人的に刀と同じくらい銃も好きです。
パン、といける感じが。引き金を引けばすぐに相手へ届く軽さなのに、何だか重い
所とか。
次回も楽しみにしてます(*´ω`*)