ドラマ【遺留捜査】【家族ゲーム】
- カテゴリ:テレビ
- 2013/05/30 10:57:40
【あらすじ】クラブホステスの島崎未紗が自宅で絞殺された。被害者はかつて老舗テーラーを営む夫・真彦とその父・幸男と三人暮らしだったが、現在は一人暮らし。真彦は幸男と折り合いが悪く、5年前に家出し、それ以来店も閉めてしまい、幸男は現在老人ホームにいる。月島中央署の面々は、さしあたって真彦の行方を追うことに。そんな中、糸村のは被害者のバッグの中にあったシュシュに気づく。被害者はショートカットで、髪を束ねる必要などないはずなのに、なぜシュシュを持ち歩いていたの、その理由が気になったのだ。 【あらすじ】慎一の吉本を追い出す作戦は失敗し、その代償として完全に家族から孤立してしまった。慎一は自然と真希に傾倒し、恋人の飛鳥への態度は冷たくなる。しかし飛鳥はひそかに、吉本からもらった慎一が万引きしている写真を持っていた。飛鳥に嘘をつき、真希とデートをしていた慎一のところに、吉本が現れる。吉本は真希に、一茂が会いたがっていると伝える。慎一は反対するが、吉本は真希に夫婦の仲を悪くした責任があると主張する。
【感想】まるで賢者の贈り物のようなエピソードでしたね。あれは、夫が妻に櫛を買うため自分の懐中時計を売り、妻は夫に懐中時計用の鎖を買うため髪を切ってしまうお話でしたが、今回は、夫は妻に髪を結んでもらおうとシュシュを作り、妻はテーラーで働くため長かった髪をバッサリ切ってしまったというお話でした。多分賢者の贈り物を元ネタにしたんだろうなぁと思います。夫、その友人の社長、クラブの常連客など、怪しげな容疑者はいっぱい浮かび上がったのですが、結局犯人はちょっと聞き込みをしただけの夫の幼なじみで、あまり推理とかありませんでした。私は、シュシュは義父が作ったものだとばかり思ってたんですよね。黒っぽい色なので、子供用ではないと思いましたし、生地の切り方が巧みだったことから、義父が被害者に作ってあげたものではないかと思ったんですよ。そしてクラブで常連客のメモにシングルとかダブルとか書いてあったのは、スーツのダブルやシングルじゃないかと思ったんですよね。スーツとか詳しくないんで、まさかズボンの裾のことだとは思いませんでしたが、大体合ってましたw このことから、私は被害者は店を真剣に続けていきたいと思っているのではないかと思ったんですが、まぁそれも大体合ってたかな…。考えてみれば、義父は老人ホームにいるので、戻ってきてくれることを願う相手は夫しかいませんよね。残された夫は、本当に店を売ってしまうのかどうか、気になりましたね。前回の感想でも書きましたが、本当にあのタイミングで小田和正はずるいと思うのです。死に別れた夫婦、もしくは恋人のことを歌った歌なので、今回はほんとにぴったりなんですよ…。だから今回、本当は犯人特定が後出しじゃんけんだったり、被害者が夫の帰りを待っているという気持ちがあまり伝わってこなかったとか、ちょっとした不満はあったのですが、もうあの曲かかるとそんなことどうでもよくなるねw ちなみに賢者の贈り物の原題は"The Gift of the Magi"と言いまして、この場合のMagiとは、キリスト教の東方三博士らしいのですが、東方三博士を指す場合、頭文字が大文字になるそうです。頭文字が大文字に限らない場合、人知を超える知恵や力を持つ存在を指す言葉、つまりなじみのあるmagicなどの語源となった言葉になります。小田和正の「やさしい風が吹いたら」はまさに"The Song of the Magi"と言うにふさわしいでしょう。
【感想】まさに泥沼田家になっていく沼田家。慎一は高校中退の危機(本人も中退したがってますが)、茂之は今度はイジメる側になりそうな危機、佳代子は多額の借金を作ってしまったという自責の念にかられ、一茂はどうやらクビになりそうな予感。吉本が現れなければ、こうまで酷くならなかったとは思いますが、果たしてどこまでが彼の計画通りなんでしょう。私はどうにも吉本が信用しきれないのですが、今回、自分の生命保険の受取人を一茂にしているとか、佳代子というか、恐らく家族の誰かが自分のせいで命を失ってしまった時、自分も死ぬつもりだったというのは、嘘ではないような気がします。それだけ、自分が彼らに危険な橋を渡らせていることを、自覚しているんでしょうね。ただ、倒産する直前の会社の株を佳代子に買わせたのは、裏で吉本が意図を引いていたような気もするんですよね。以前から吉本は近所の奥さんと親交がありましたから、あそこの会社は買いだというような情報を流したのかもしれません。しかし、佳代子の父が借金を肩代わりすると言い出したのには驚きましたね。そしてそれを断り、自分で何とかすると言い出した一茂にも驚きです。佳代子の父は、吉本に説得されたというのもあるでしょうが、やはり自分の娘が可愛いという感情もあったと思います。ですが、何故一茂はあんなことを言ったのか…。一見、頼もしいお父さんにも見えますが、一茂も義父が嫌いなんでしょうね。だから妻の落ち度とはいえ、義父に力を借りたくなかったという、自尊心が働いたというのもあるでしょう。そして見ようによっては、佳代子を自分に従属させておきたいという、欲求が働いたとも考えられます。佳代子と吉本が抱き合っているのを見て、うろたえてましたからね。未練たらたらというのが、本心なのかもしれません。男は一度つきあった女は絶対忘れないと言いますからね。逆に女は簡単に忘れるらしいですw そしてまた、最後に大きな釣り針が…。楽しそうに吉本と話す真希を、慎一が目撃してしまったことです。私は以前から、真希が吉本の手先である説を捨てられずにいたのですが、昨今のめまぐるしい展開で、やっぱり吉本と本当に敵対関係にあるのではと思ったりもしてました。しかしここにきて、いきなり手先説大浮上ですよ。知り合いなんだから話していても不思議ではないですが、とても仲のよい友達か、恋人を相手にするような話し方でしたよね。思えば、いくら沼田家が心配で近付いたといっても、一茂に不倫を迫る必要はないわけです。やはり、今までの行動は吉本の指示だったのか…。不倫も、吉本を訴える会も、真希の過去を慎一に明かしたことも、そして今慎一と仲良くしていることも…。もしそうなら、彼女のために高校をやめて働こうなどと考えている慎一の立場はないですよね。あー、あと、前回の感想で書いた、実は偽吉本がやったと言われていたことは本物の吉本がやっていた説、的中しましたね。てことはあれだ、本物の吉本の母親を偽吉本が動かせるのは、本物の吉本が偽吉本を階段から突き落とそうとして、争っているうちに本物が落ちちゃった、というのを証明する何かを、偽吉本が握っているのかもしれません。うーん、前回はちょっと中だるみの感があったのですが、今回はまた面白かったな~。ただ、ちょっと長かったですね。なんでこう頻繁に枠拡大するかなw