ドラマ【TAKE FIVE】【お天気お姉さん】
- カテゴリ:テレビ
- 2013/06/08 16:35:53
【あらすじ】瑠衣にジャズ・バー・スウィングタイムをアジトにしていることを気付かれてしまった正義たちテイク・ファイブ。同じ頃、巷ではテイク・ファイブと同様、愛ある盗みをイディオムに掲げ暗躍する窃盗団チーム・ファイブが関西方面で話題になっているとのニュースが流れていた。そんな中、正義は数日前から姿を見せなくなり気にかけていたホームレスの女から呼び出されて、とある廃倉庫を訪れる。女は正義に、「昨夜私の大事な絵が盗まれたので、それを取り返して欲しい」と切り出す。 【あらすじ】晴子は幽霊騒動を解き明かし、陽子を殺し幽霊として出現させたのは、天川だと指摘。豪太は独断で天川を任意同行するが、三雲の検死で陽子が死んだとされる1ヶ月前には、天川はアメリカに滞在していたことがわかる。命令を無視し晴子に会ったことや、天川を勝手に任意同行したことで、豪太は謹慎を言い渡されてしまう。しかしここで問題になってくるのは、陽子の死体が発見された10日前に、クリーニング屋の夫婦が陽子が店を訪ねてきたと証言していることだった。
【感想】何だろう、この違和感。何かこう、今回はいつもとまったく趣が違うような気がする。今回は今まで謎の存在だったホームレスの女の正体と目的がわかり、すっきりするはずだった。それに、このドラマは現実離れしているので、どちらかというとルパンのような荒唐無稽なアニメと同様のノリで見るのがいいというのはわかっているつもり。しかしちょっと今回は酷いな…。まず何が酷いって、恐らく現役バリバリの宝塚女優5人の演技が酷かった。舞台ならあれでもいいんだろう。ドラマに映画にと活躍する宝塚出身の女優たち、特に男役だった女優たちは、あれでもかなり宝塚的な演技を封印してるんだなぁ。とにかく、今回出た5人はまるで舞台に立つヒーローのような演技をしているのに対し、唐沢たち普通の俳優はテレビ用の演技をしていて、同じ場所にいるのにまったく別の世界にいる人たちが会話している感じ。これがまず今回の違和感のもっとも大きなものだったと思う。宝塚女優がカメオ的な出演しかないのなら、違和感も大したことはなかっただろうけど、今回のストーリーの中核となる存在だっただけに、ドラマ全体への影響がでかすぎた。また、いくらなんでも現役宝塚女優、しかも各組のトップスター3人を含む男役5人が窃盗団とか、いくら現実離れしたドラマだからといって、ありえなさすぎだろう…。ここまでくると、現実離れというより、ヅカファンの誇大妄想といったレベルでしかない。ただ恐らく、宝塚は5組あるのですべてをトップスターで揃えたかったんだろうに、スケジュールや共演NGなどの理由で3人しか揃えられなかったんじゃないかと思うと、ちょっと大人の事情が垣間見えた気がしたw また、最近は瑠衣の勝手な行動が目に余るようになってきた。今回も、勝手に会場の警備を押し売りしたのまではまだいいが、その勝手な行為中に窃盗係が拳銃を所持しているのは、ミステリーマニアに言わせると言語道断の行為である。また、いくら公演が終わったからといって、舞台にルクレツィアの肖像を置いたまま、のんびり雑談しているのはどういうことか。スウィングタイムも瑠衣に見つかったというのに、相変わらずそこに集まって話してるし…。正体がバレそうな泥棒のくせに、こいつら警戒心があまりに薄すぎる。ちょっと櫻井さん、ちゃんと監修してくださいよ! まぁそんなことが気になって、メインストーリーがかなり進んだのに、そっちの方はあまり考えることができなかった。まぁとにかく、何者かが後藤を殺して奪ったルクレツィアの肖像は、20年前ホームレスの女こと小堀京子が描いた贋作だったってことね。てことはこれからのテイク・ファイブの仕事は、その贋作を取り戻し、本物を持つべき者のところへ返すことかな。まったくお金にならない仕事なのに、ご苦労様なことです。つーか、本物のルクレツィアの肖像というか、貴婦人の肖像には、前にも書いたように、偽物だとわかっているのに高値がつくような贋作があるんですよね。このドラマはひょっとして、そのエピソードをヒントに作られたのかな。
【感想】最終回ということですが、イマイチつまらなかったかもしれません。丸干しイワシをヒントに、人間を10日でミイラにする方法というのは面白かったですが、はっきりした証拠はないんですよね。クリーニング屋の不確かな証言や、隣人が変な音を聞いたという証言しかない。これで天川を逮捕するのはちょっと難しいと思います。私なら、電気の利用時間を確認しますね。10日間で1人の人間をミイラにしようと思えば、かなりの電力を必要とするはずです。死体が放置されているだけの部屋に、発見の10日前から電気の利用が増えていたとしたら、それは何者かが部屋に侵入して電気を使ったということになりますからね。もちろんこれも状況証拠でしかありませんが、クリーニング屋や近所の人の証言などと合わせると、死体があった部屋で天川が何らかの作業をしていた信憑性はかなり高くなります。ま、それはいいとして。いくら最終回だからといって、晴子に三雲へ告白させたのはちょっとやりすぎかなと…。あれじゃ一課の刑事という身分を失ってまで晴子に会った豪太の立場がないですよね。それに、誰に恋をしていようと、三雲じゃないですけど、晴子の神性は最後まで失わせないでほしかった。視聴率的にはよくも悪くもない平凡な数値なので、続編はないかなーと思いますけどね。あと、最終回だからって壇蜜に語らせすぎ。あの棒女のセリフが多いとマジ萎えるわ。まず俳優ではないので、発声がまったくなってないですし、棒なのを抜きにしてもあの声は聞いてるだけでイライラするし。まぁお色気目当てで見ている殿方にはいいのかもしれませんが、あれならまだ佐々木希の方がまだマシですね。局アナたちは茜の事件が終わってまったく目立たなくなってしまったのが残念。原口Pや染谷Dもほとんど出ませんでしたしね。染谷と晴子がつきあっていると誤解したままのメイク担当の女の話も、回収されてませんしw なんかちょっと中途半端な終わり方だったな。晴子の過去も思ったより深刻なものではありませんでしたしね。まぁ小さい頃に親を失うのは悲しいけれど、よくある話でもありますし。だから晴子の告白を入れたのかもしれませんが、あれは逆に蛇足。全体的な評価に影響するほどではないけれど、ちょっと残念な最終回でした。