Nicotto Town


小桃のかんづめ


浴衣の少女が・・・(よくある怪談)

 今は昼休みにOLさんが、鳩にバンクズをあげる公園となった場所」に、
10年前までは、県立病院がありました。
戦後に増築を重ねた、一応鉄筋コンクリートの水色の病院でしたが、
くすんで、古色蒼然っというか、なにか、はかなさ、
子供の私にとっては 一種の怖さを感じさせる建物でした。

 ある夏の日、この県立病院に客待ちしていたタクシーに
一人の若い女性・・50代の運転手さんの証言よると20代半ば、
スリムで、駒下駄はいていたようですが、まったく 巾着袋のような
荷物はなかったそうです。髪は黒髪もポニーテールしたらシンプル。
でも 夏祭りの時期、浴衣の女性を乗せるのに、なんの疑問もなかった
といいます。

 浴衣娘が、かぼそい声で指定した、行き先は市内の山間部。
4千円近くの料金です。運転手さんは、上客だと思ったといいます。
途中、つい口が軽くなり「祭りのけえりでがんすか?」など
質問したものの、浴衣の娘さんは、終始無言だったそうです。

 舗装されてるはいえ、峠を超え、ナスやキュウ、とうもろこしの
畠に 農家が点在する指定の家の前の坂に到着しました。
かやぶき農家を改造して、トタン屋根にしたと思われる目的の家には明かり
がありました。
ただ、家の前まで赤土の急坂で、セダンのタクシーは、付けられません。

「うんだ、なはん、3860円になるでがんす」
「あっ、いま持ち合わせないの。うちで借りてきますから・・」

浴衣の娘さんは、坂をのぼり、家に消えました。

しかし、運転手さんが、いくら待っても娘さんはもどりません。
待ちきれなくたった運転手さんは、 坂をのぼり、お宅にいきました。
線香のにおいが・・・。

戸を開けて出迎えた、娘さんの父親と思える初老の男性は、
運転手さんの話を聞いて・・さめざめと泣き
「実はなっす。おらほの娘が、いましがた、容態が急変して、
 亡くなったって連絡うけたばっかりでがんす」
と答えたのでありました・・・・・おたくの庭には桔梗の花が満開
でした。
 そういえば娘さんの浴衣の柄も桔梗の花柄だったなと、
運転手さんは思い出したのでした。


このタクシーの運転手さんは
祖母いとこにあたる、個人タクシーの運転手さんから聞いた
お話です・・・



 

アバター
2009/08/06 07:14
あら、その細身の20代美女とは・・・ヒナちゃ♪・・

な わけないよねえぇ・・元は地元で評判の美少女・・
だったようだけど・・あはw
アバター
2009/08/06 06:39
(/||| ̄▽)/ゲッ!!!  浴衣で来ちゃったwww



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