Nicotto Town



過去に戻ってやり直し

未来からのホットライン
 星野之宣
 J・P・ホーガン(原作)



時間を逆行する未知のエネルギー「タウ波」を発見した老物理学者チャールズ・ロス
これを利用して、過去にメッセージを送信する機械を開発する。

が、現在のところ、最も過去の時点でも60秒前にしかメッセージは送れない。
ロス博士は機械の出力を上げ、さらに過去(目標は1日前)にメッセージを送る事ができるように改良するため、孫のマードックと、その友人リーを呼び寄せる。

そして、その実験中、思いがけない事が判明する。
60秒後からのメッセージを受信した後、自分達がそのメッセージの送信をキャンセルした場合、最初のメッセージは「なかった事」にならない。
つまり、未来は複数ある、という事。

もう一つは、過去の自分に、これから起こることを警告し、過去の自分がその対策を取れば、未来を変える事ができる、という事。
(未来の自分からみれば、過去を書き換える事になる。)

SF作家ならば、必ず扱わなければならないと言われる「時間をテーマにしたSF」に挑んだJ・P・ホーガンの「未来からのホットライン」を星野之宣がマンガ化した作品。
原作の方は読んだ事がないので、違う点を比較しながら、という楽しみ方はできなかった。

「あの時、ああしておけばよかった。戻れるものなら戻って、やり直したい」と思った事がない人はいないと思う。
だが、それが現実にできるとなったら、本当にやり直すだろうか?

5分前に起きた事が、やり直せるなら、気軽にやるかもしれない。
だが、1ヶ月前、1年前、10年前だったら?
しかも、過去にやった間違いだけを訂正するのではなく、その後に起きた全ての事が影響を受けても、やり直すだろうか?
良い事も含めて、訂正した過去より後に起きた事が、すべて「なかった事」になる可能性があっても?

そう考えると、怖くて、過去を変える事には躊躇してしまう。

しかも「人間万事塞翁が馬」という言葉もある。
今の時点で、過去を振り返り、「間違い」だったと思える事があったとしても、将来、その事が「良い結果」を得るのために必要な事かもしれない。
うっかり過去の「間違い」を修正したために、未来の「良い結果」を逃してしまう事もありえる。

そんな時は、さらに未来の自分が警告を送ってくる事に期待したいが、もしかしたら未来の自分は、ボケていて、まるで見当違いの警告を送ってくる事も考えられる。
そうなってくると「転ばぬ先の杖」につまづくような話になってしまう。
やはり可能だとしても、過去は変えない方が身のためか。

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2013/06/17 22:36
>しょこんさん
さんざん、やり直した挙句、最初と何も変わらないというのは、一番、ありそうなパターンですね。
買い物でも、迷いに迷った挙句、最初に選んだモノに落ち着いた、というのが何度あったことか・・・。

>カトリーヌさん
今のところ、ホーガン+星野之宣は、即買いしてます。見事なまでに出版社の思惑通り・・・。

時間モノは、多くのSF作家が扱っているネタなので、素人考えでも、難しそうです。
ラーメン激戦区に新規開店するラーメン屋!?

カトリーヌさんなら、どう料理するでしょうか。
(↑煽る)


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2013/06/17 00:33
う=むむむむ、ホーガンさんの作品はだいぶ読んでいるけど、
この作品はまだ読んだことありません。
読んでみようかな~と(微笑)。

SF作家なら時間モノに挑戦・・ん~と、
ワタクシもニコタにSF書いているから、そのうち挑戦しようかなぁ~(苦笑)。
だいぶアイデアを練らないといけなさそう~(汗)。
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2013/06/17 00:31
やり直しても以前の記憶が全くなくて
比較のしようがないのならこれで正解とも思えないでしょうし
モシカシタラやり直しても全く変わらない状況に追い込まれて居たりして^^



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