街中を巻き込んだお騒がせ夫婦の華燭の宴もようやくに終焉を迎えた。
大騒ぎして式場をいっぱい建てたわりにはお色直しをするワケでもなくずっと普段着で過ごされておったように思える。

アシカさんの幼いお子方から真珠貝を拾ったお礼の手紙が来ておったが、あの双子真珠は人魚姫様から波乗り王子様へのぷれぜんとの品であったそうな。
無事お使いが果たせて何よりであった。

また、人魚姫さまからも御礼の書状が参っておったが、王子様のことが大好きだから何回も式を挙げたかったとか。
普通結婚式は何回も挙げるものではないとされておるが・・・・
つまるところ何かあっても少なくとも３回分は危機を回避出来ると思って良いのだろう。
ともあれ、宴は終わった。
ただ少々残念なのは庭に植えたバラの花がもうキラキラと光らなくなったことである。

しかし、この街のお楽しみはまだまだ尽きぬ！(ｏ￣∇￣)q✧
夏だ！海だ！海開きだ！
待ちに待ったこの日がやって来た。
山育ちのそれがし、未だ海水浴なるものをしたことが無い。どれほどこの日を待ち望んだか。(((o(✧▽✧)o)))ﾜｸﾜｸ
山にも川や湖がある。泳ぎも修行のうちと幼き頃より師匠に水の中に放り込まれたおかげで泳ぎは達者である。
待っておれ海！サクサクっと攻略してやる。

服屋に行くと既に水着が出ておった。
中央広場より小島行の潜水艦が出ると聞き及んで、いざ往かんと颯爽と乗り込んだ。

おおっ！これが海か！回り中水で囲まれておるぞ。
おお、しょっぱい！噂に聞いていたが本当に塩水なのだな。
ああ！何か飛んだ。あれが聞くところによるイルカと云う動物じゃな。器用に高く飛ぶものじゃ。
やや、川と違って体が沈まんぞ。おお面白い。どれ、小島の周りを一周泳いでこよう。
見よこの泳ぎ、先ほどのイルカにも負けまいぞ。
ザザザザザッバ～～～～ン
うわ、何だ何だ！で、で、で、で、でかい！こ、こ、これはーーーー生き物か！
うわ～～～～～～～飲み込まれる
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ゼイゼイハーハー～～(；￣◇￣)　どうやら助かったようじゃ。
・・・・・・あれは鯨と云うものらしい。
あの様な巨大な生き物が生息するとは。う～む侮れん。
なめて掛かると、とんでもない目に合うぞ。海！