黒猫目日記87 (天の川と星の階段)
- カテゴリ:日記
- 2013/07/01 13:44:17
ある日庭に出て驚いた。
ほのかな霞がかかってきたと思えば次第に星を散りばめた川が現れたのだ。
これは天の川ではないか!あまりの不思議とその幻想的な美しさに暫し陶然と見とれておった。
ふと横を見やれば朧な人影が浮かんで見える。
だ、誰ぞ!
人影は麗しい装束の乙女の姿を現した。
それがしの声が聞こえておらぬのかじっと宙の一点を見据えておる。と、その見つめる先にまた人影が浮かんできた。
古風な着物をまとった益荒男のようじゃ。
あれは・・・・・・そうか、これが天の川なれば、あれは織姫様と牽牛であろう。
二人は切なげな眼差しで暫し見つめ合っていたが、やがて朧に霞んで消えていってしまった。
伝説のとおり隔てる川に阻まれて今もああして逢瀬の日を待ち続けているのであろう。
ふと、後ろを振り返って見れば天のきざはしに星の階段が浮かび上がっている。
あれは数日前の事であった。
最近中央広場に不思議な子供が一人住み着いた。迷子かと思い声をかけると
「ボクの名前はカミコ お父さんは昔、神様と呼ばれていたんだ。」
何と、神様の子供とな!
「身を乗り出しすぎて空の上から落っこちてしまったんだ。」
「空の上に帰るために星の階段が必要なんだ。お願い、星の花を育てて!」
と、星型をした不思議な種を手渡してきた。
請われるままに種を蒔き不思議な星の花を咲かせた。
あの星の階段はあの花の力で出来ているのだろうか。
まだ、おぼろげで現れてはすぐに消えてしまう。
きっとまだあの上を歩いても途中で消えて落ちてしまうだろう。
子供の望みを叶えるべく毎日種を貰いに行っておるが、その都度この世の成り立ちや伝説など興味深い話をしてくれる。
神様の子供と云うのは本当かもしれない。
何れにせよ、この幻想的な風景を暫し堪能していよう。
・・・・・・・・・・・・今年の七夕、晴れるとよいな(´・ω・`)
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- ラムセス2世
- 2013/07/03 12:04
- 晴れると良いですなぁ…
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