自作怖い話<身代わりの少女―夏祭り前の失踪―>
- カテゴリ:日記
- 2013/07/15 22:14:20
次の日、私は学校に登校していた。Mに話を聞くつもりで居たかった。けれど、やっぱりMは学校に来ていなかった。
「まだ、来ていないだけだ。」
そう信じようとしていた。
その希望も無くなった。朝から、先生たちの行動がおかしいのだ。以上に慌しい。クラスメイトも、心配し始めた。
Sも私たちと同じクラスだ。Sが声をかけてきた。
「先生たちどうしたんだろうね?そういや、まだM来てないね。大丈夫だよね~;;」
「だ、大丈夫だよ。Mのことだから寝坊でもしたんじゃない?」
私は、Sに昨日のことを話していない。Sに、心配させたくなかったのだ。
(大丈夫、大丈夫)
私は、自分にそう言った。
先生が、教室に青い顔をして、入ってきた。
「先生どうしたの???」
クラスの一人が聞いた。
「う、ううん。なんでもないよ」
なんでもないはずが無い。
Mの登校班の子のTが教室に入ってきた。
私はそっちに聞いた方が、いいと考え話を聞きに行くことにした。
「おはよ~~。ねえ、Mは???」
短直に聞きすぎた。
Tの顔が青くなった。
「Mちゃんが居なくなっちゃったよ~」
なきそうだったが堪えていた、Tが一粒涙を流した。
(これはやばい)
私はそう思った。昨日から、太鼓の練習にも来ず今日は居なくなった。大丈夫なわけが無い。でも、皆大丈夫だと信じたかった。
その日は、Mは見つからなかった。放課後私たちが探してもいなかった。
「どうしようか、、、他居そうなとこってどこだろう??」
私は、Sに質問された
「う、もう、暗いし、私たちまで行方不明になったらだめだから、もう帰るよ!!」
私はそう返した。もっと探したい。その気持ちはあったが、私の中には、もう探しても意味がないとも思い出していた。
太鼓の練習にMが来なかった日から2日、Mが見つかった。Mは何も無かったかのように教室に入ってきた。すぐに、私たちは駆け寄った。
「M今までどこいたの??探したんだよ。」
私たちはそう言ったが、Mの反応は以外だった。
「はあ、探した?そんなことしなくていいのに」
そういって、自分の席に座った。
明らかに、性格が違う。そうみなが感じた。
(感じが悪い。ひどい。でも、みつかったんだからいいか!)
Sは、そう思ったようだ。
でも、私はそうには行かなかった。明らかにおかしい。話し口調も、性格も態度も全然前のMとは違うのだ。何が起こったのか。私には分からなかった。というより、分かりたくなかった。
私は、そのとき勘付いていたのだろう。
このMは、別人だ。
っと。絶対に昔のMではない。6年間クラスメイトだったから私には分かった。
しかし、他の皆はまったく思っていないのだ。Mの母親だって、担任だって。
なぜ、私にだけ分かったのだろうか。それは、Mにそのとき言われた言葉で分かった。
「あんた、あの日私を見たでしょ。」
そう言った、Mはあの日の太鼓の練習のときの顔で、笑ったのだ
<完>
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