Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


夢の道にはネコがいる


夢のなかに出てくる道で、たぶんしょっちゅうみるものがある。
たぶん、夢のなかでは、おなじみの場所なのだ。
団地のわきの小高い丘がある道。
丘ははらっぱになっている。
もとねたは、以前すんでいた家のとなりの原っぱだ。
実際には団地はなかったけれど。
駅からうちに帰ってくる途中、その原っぱのあたりで
おそらく遊んでいた、ねこのべべが
わたしを出迎えてくれるように、あらわれたものだった。
自転車でかえってきているのに
いっしょになって、はしって玄関までついてくる。

家の中にはいっているときは、玄関まで迎えにでてくれる。
大好きなねこだった。
今はわたしの記憶のなかに住んでいる…。

……いや、べべの話をしようと思ったのではない。
夢のなかで、たぶん、わたしは、べつの生をいきているのだと
また感じたのだと、いいたかっただけだ。

ベランダから、うそくさい海を見た。
シーサイドホテルみたいだ。
真下まで、エメラルドグリーンの海がせまっている。
おだやかで、光をあびて。
でもなぜか、わたしはその海にゆけないのだ。
ベランダからみているだけ。

だれかにそうしてかたりかけている。
だれだろう?
夢のなかで、きっといろいろな人と出会っているのに
ほとんどおぼえていない。

そういえば、眠りにつく前に、
詩の一行をおもいついた…。メモとして書いたつもりだったが
それも夢だった。
なんども復唱したのだが、わすれてしまった。
夢の人物ならおぼえているだろうか。

あの丘の原っぱの道は、夕日がよく似合う。
そうして、そこに行く途中の、両脇に草がはえた道もまた
おそらく、よく夢では出てくる場所なのだ。
あれはきっと、小学生の頃の道がもとだ。
畑とやはり原っぱ。
あの道に、小さい頃かっていた、たいせつな
はじめてのネコ、ロロがうまっているのだった。




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