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シン・ドラマ汁


ドラマ【八重の桜】【ダブルトーン】

八重の桜
NHK 日曜夜8時~

【あらすじ】行商から帰った八重を待っていたのは、尚之助からの書状だった。それは八重への三行半、離縁状であった。理由は書いておらず、八重は勝手な尚之助に怒りを感じていた。一方斗南は酷い寒さで病死者が続出していた。大蔵は名前を山川浩と変え、藩庁にて経営に頭を抱えていた。3万石と言われる斗南の石高は、実際には7千石くらいしかなかったのだ。その上、尚之助が詐欺に巻き込まれて米の買い付けに失敗し、それが藩の窮状をより一層苦しいものとしていた。

【感想】随分あっさり廃藩置県してしまいましたねぇ。まぁ、まだこの頃は廃藩置県の本当の意味が、浸透していなかったのかもしれません。士族が苦しくなってくるのはこの後ですね。裕福な家ならまだ土地や財産を切り売りしたり、それを元手に起業するなどして生きていけますが、貧乏な者は一から新しい仕事を探してやっていかなければならないのですから、本当に大変です。まだ郷士などの半農半士のような暮らしをしていた武家の方がマシだったかもしれません。商売を始めてみたものの、武家の商法という言葉がありまして、それまで士農工商という身分にあぐらをかいていたツケが回り、商人としての基本がまったく出来ていないので、結局寂れて休業なんてこともよくあったみたいですね。廃藩置県というのは、前から書いてますが、明治維新のコアになる改革でした。ちなみにもう1つのコアは倒幕です。どちらもかなり難しい改革というか革命だった証拠に、倒幕は後に戊辰戦争という形で後を引き、廃藩置県は行き場を失った士族たちが、佐賀の乱や西南の役を起こすという形で反発を示しました。どちらとも明治政府は何とかしのぎましたが、特に明治維新の立役者の1人、しかも代表的な人物の西郷を失ったのは、大きかったと思いますね。まぁこの話はまた今度にしましょう。今回の目玉は、八重の離婚と覚馬との再会。まず八重の離婚ですが、実はこれまで川崎尚之助という人物については、あまり研究が進んでいなかったようです。何しろマイナーな人物の更にマイナーな夫でしかなかったわけですからね。しかし八重の桜がきっかけで彼の研究が進み、戦後は斗南藩に行き、海外と貿易しようとして詐欺に合ったということが確定的になったようです。今回尚之助の本音は出ませんでしたが、恐らく訴訟になり三千両の借財を藩のため自分で負うことを決意し、八重と離婚したのでしょうね。でなければ八重にまで利害が及びますからね。なるほどな、という感じです。しかし、いつも理由を告げず相手を思い勝手に行動してしまうような夫を持つと、それはそれで困り物ですね。私が前回書いたように、八重は自分が斗南に行かなかったことで、離縁されたのではないかと思っているようですが、多分理由を聞いたら離婚しようとしないでしょう。そんな八重の性格を知り尽くしているからこその、思いやりなのでしょうが、八重からしてみたら、苦労は分かち合いたいと思っているので、言葉は悪いですが余計なお世話といったところでしょうか。ただ、あの時八重が斗南に行っていれば、離縁の理由がわからず煩悶するようなことはなかったのになぁと、どうしても不思議に思うのです。やはり本当は八重は、夫が斗南にいることを知らなかったのではないでしょうか。さて、もう1つの目玉、覚馬との再会ですが…これでやっと八重の桜京都編が始まるわけですね。すごい楽しみです。八重たちはまだ、時栄をうらの敵としか思っていないようですが、考えてみたらうらは正妻とはいえ、ほとんど一緒に暮らしていないし、持ち込まれた縁談に従い結婚した仲。一方時栄は覚馬が一番苦しい時代に彼を支え、まさに手を携えて暮らしてきた仲。そりゃあ子供も生まれますわな…。


 
ダブルトーン~2人のユミ~ 最終回
NHK-BSプレミアム 土曜夜11時15分~

【あらすじ】洋平にキスされて由巳は困惑するが、一方そんな2人を夢で見た裕美は、自分が死ぬ運命の日の朝を複雑な気持ちで迎える。裕美洋平に早く帰ってこれないかどうか再度聞くが、洋平は今夜の接待は自分で企画したものだし、郁子が来てくれることになっているからと断る。娘を保育園まで送った帰り道、裕美龍野が近くにいることに気づき、公園に逃げ込む。そこのベンチで頭痛に見舞われ意識を失う裕美。すると夜を待たずに意識が由巳に切り替わった。

【感想】あああああ、いいいいいい最終回だった! 大体予想した結末通りではあったけれど、洋平が刺されるという斜め上の展開もあったし、死ぬはずだった裕美が死なずにすんで本当によかったです。そしてそれで起きるはずのタイムパラドクスも、由巳が今まであったことをすべて忘れて、洋平と会っていないことになっているという、まぁまぁ納得できるものでした。このタイムパラドクスは、洋平が死なないために必要なものだったんですね。いや、逆かな。タイムパラドクスを解消するため由巳が記憶をなくす必然性を、洋平が刺されることで作ったと言うべきか。そして最後に、今まで協力しあってきたのに、互いに顔を忘れてしまった2人のヒロインがすれ違うのも、まぁベタですけどよかったですよね。あと、龍野が刑事だったのは、何故思いつかなかったんだろうって感じですよ。部屋に乱入してきた時、ひょっとしてこいつ刑事なんじゃないだろうかと思ったら、やっぱりでした。気づくの遅いよねw そうか、龍野がマークしていたのは郁子であり、今まで洋平の周囲で女性が2人も不審死しているから(裕美の時点では1人だけど)、捜査を続けてたんですね。裕美の死が事故で片付けられ、龍野が1人で動いていたということは、龍野が事故で片付けられたことに疑問を持ち、単独で捜査していたのかもしれません。でなきゃ裕美の捜査が簡単に片付けられたりはしないと思うしね。今までの感想を顧みてきたのですが(3回目の感想にmeiさまのコメを発見してびっくり(;´Д`))、3回目の時点で私はまったくのカンですが、郁子が犯人だったらいいなと書いていますw 確か3回目というと、裕美の死因が転落死で、周囲に自殺だと思われていたことがわかった頃ですかね。で、次回の4回目の感想で、郁子犯人説の可能性が高まったと書いてます。5回目ではほぼ郁子が犯人だと断定してますね。まぁ5回目は、由巳を洋平が送りに出た後、気だるげな表情でワインを飲む郁子の映像が流れてますから、誰でも推理できたと思いますが、過去の事件も持ち出し、郁子犯人説を裏付けているところは、自分でもよくできたなと思いますw 3回目の時点で龍野が刑事である可能性を考えたmeiさまはもっとすごいですがw またミステリー部分だけでなく、例えば裕美が今日自分が死ぬ日だとわかっていて、娘を幼稚園に送った時、最後のお別れとばかりにぎゅっと抱きしめたり、命が助かった後、娘を迎えに行ってまたぎゅっと抱きしめた時とか、泣けるシーンも結構ありました。娘にとっては同じぎゅっなのですが、親にとってはいろんな意味の込められたぎゅっだったのですね。既視感、デジャヴという言葉があり、見たことはないはずなのに、見たと思える風景、人物などのことを言いますが、これって一度はタイムパラドクスに迷い込んで見たものを、何らかの原因で過去が変わったことにより、見ていないことになっちゃったもののことかもしれないと思うと、自分も知らないうちにタイムパラドクスに迷い込んだことがあるんじゃないかと思わせるようなSFドラマでした。




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