ドラマ【八重の桜】
- カテゴリ:テレビ
- 2013/08/12 17:00:33
【感想】ようやく始まりました! 京都編! しかしまだ八重は戦争でできた心の傷が癒えておらず、長州の人間には抵抗を感じるようです。廃藩置県が実施され、もう藩も何もないのにね…。しかしこの頃はまだ、新政府では藩閥政治が行われており、槇村のように身分が低い者でも長州出身というだけで京都で大役を勤めることができ、覚馬のような有能な者でも会津出身というだけで新政府に入ることはできませんでした。まぁもちろん槇村が優秀だったことも考えられますが、前にも書いたように、長州では身分が低い者から意見を述べるという習慣があったため、身分が低くても出世しやすい土壌があったんでしょうね。ちなみに槇村が寺や墓ばかりで辛気臭いから新しい道を作ったと言ってましたが、あれは本当で、新京極通りというのがそれにあたります。先に道が出来たわけではなく、18世紀末から商業施設が林立し、お寺の縁日になると賑わったため、必要に迫られて作ったらしいです。今回、八重はいやな女になってましたねw 過去を引きずり、見えない目で遠くを見る兄と同じ目線に立つことが、まだできないのでしょう。恐らく会津や米沢、もしくは斗南にずっといたら、ずっと同じ所に留まっていたでしょう。覚馬がそれに対して何も言わないのは、それが彼の通ってきた道でもあるからでしょう。彼も薩長を恨んだけれど、見えない目、不自由な足では、肉体的に何もできない。だから頭脳を使うことにしたんですね。その上彼は、同じ日本人同士で争うことがどれだけ無益かも知っていました。だから復讐ではなく、薩長の人間だけが上に立てるような仕組みを壊そうとしているのかもしれません。それにはまず、政治に無関心な無教養の人々に教養を身につけさせ、選挙で議員を選ぶ、主権在民の国家にする必要があるわけです。彼が目指しているのは恐らくそれなんだろうなと思います。彼は、恨みという巨大なエネルギーを方向転換させてしまったんですね。恨みというのは本当に人間に大きな力を発揮させます。大抵悪い方向に出てしまうのですが、たまに大きなモチベーションになることもあります。八重もこれから、恨みを転換していくことになるのでしょう。そして次回、八重は尚之助と最後の面会を果たします。これは創作でしょうねぇ。でもその後の尚之助のことを思うと、会わせてあげてよかったなと思います。あと、西郷隆盛が覚馬に旧薩摩藩邸跡地を売却してましたが、ここに同志社大学が建つわけですね。八重の桜紀行ではそこまで言ってませんでしたが、明らかに同志社大学という表札がw なるほど、確かに有効利用したんだなと思いました。