芸術の季節に向けて
- カテゴリ:コーデ広場
- 2013/08/28 02:36:14
お気に入り和装◆芸術の季節はすぐそこ、扇にお気に入りの和歌を書き付けて……
もらったステキコーデ♪:56
今日も続けて和装のコーデです。
ゆりさんから頂いたお羽織を纏いたくて、テーマを考えてみました。
ちょっと黒で暗くなりがちだったので、桜模様と帯の色合いに合わせた小物選びをしてみました。
背景は、手に持っている筆に合わせてのチョイス。
実はこのコーデを考えている時、「ああ、もうじき芸術の秋だなぁ~」とぼんやり思い巡らした事から、扇に和歌を書き付けて贈り合っていた平安時代を急に思い出したのです。
今の私はゼロから和歌を自作する力量はありませんが、お気に入りの和歌ならいくつかあります。それを、扇に筆で書き付けたら、自分で使うにも贈り物にもきっと風雅で良いなぁ~♪ なんて……。
折角なのでお気に入りの和歌を少しご紹介します。
百人一首に収められているものもありますから、ご存知の方もいらっしゃるかなー??
「小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの 行幸(みゆき)待たなむ」
作者:藤原忠平(ふじわらのただひら)
大意:小倉山の峰に綺麗に色づいているもみじの葉っぱ達よ、風雅を理解する心があるなら、どうか今一度、天皇陛下のお越しを待っていてくれないだろうか。
とっても綺麗に色づいた紅葉の風景は、大切な人に是非とも見せたくなるもの。
そんな気持ちは今も昔も変わりませんね。
京都嵯峨野のこの紅葉の名所を訪れた上皇(先代の天皇陛下)がご感動なさり、御子である天皇陛下にお勧めした、というお話を知った作者が、「陛下のために、どうかもうちょっと散らずに待っていておくれ……! 」と紅葉に願ったのです。
風雅な親子の愛や作者の温かなお気持ちが、ほっこりする和歌ではありませんか?
「しのぶれど 色に出でにけり わが恋は ものや思ふ と 人の問ふまで」
作者:平兼盛(たいらのかねもり)
大意:心に秘めていたはずの私の恋は、どうやら顔や態度に出てしまっていたらしい……。「恋の悩みでもあるのかい? 」なんて聞かれてしまうほどに。
現代の恋愛は、平安時代と比べると非常に気軽で楽しみやすいものとなりました。けれど、だからといって人の心模様は変わってないようです。
口に出してはなかなか言えない恋の気持ちを詠んだ、繊細で、つい応援したくなってくる和歌です。
「なんだい? 恋でもしたのかい? 」なんて不意打ちで聞かれて、作者はどれほどドッキリしたことでしょう!?
似たような経験をお持ちの方、現代でも男女問わずたくさんいらっしゃいそう♪
「君が行く 道の長手(ながて)を繰り畳(たた)ね 焼き滅ぼさむ 天(あま)の火もがも」
作者:狭野弟上娘子(さののおとがみおとめ)
大意:貴方が行く長い道のりを手繰り寄せて折り畳んで焼き滅ぼしてしまう天の火があったらいいのに……!
同じ恋の歌でもこちらは悲恋の歌のひとつです。
そして今のところ私が一番好きな和歌のひとつです。
作者は身分の低い女官ではあったものの、皇族に連なる女性でした。
一方彼女と相思相愛であったお相手の男性は彼女との愛のやりとりが赦されるような身分ではなかったようです。
現在詳しい罪状こそ判明していませんが、「身分違いの掟破りな恋」をしてしまった2人は引き裂かれ、男性は宮中から遠く離れた地へ流刑に処されてしまったのでした。
そんな折、彼女が彼へと宛てて詠んだのが、この和歌です。
「焼き滅ぼしてしまいたい……!」なんて、とっても強く激しい願い、この和歌が作られた「万葉集」の時代にも和歌に使われるなんて珍しい強い表現だったようです。
それほどに激しい感情を歌にこめて、遠く遠く引き裂かれていく彼を見送るしか出来なかった彼女の胸中を思うと、胸がきゅっとします。
ありのまま愛し合える現代に生まれたという幸福を、感謝し忘れないでいたいものですね。
えへへ、お羽織ありがとうございました!
まだこの他にも色んなコーデで活躍して貰おうと思っています。
和歌は大学の講義でも学んだり、そもそも百人一首や源氏物語や伊勢物語が好きだったのもあったりして、俳句より好きなんです★
小倉山〜の和歌も、百人一首に収録されていますよ~。
瀬をはやみ〜も、素敵な和歌ですよね。愛に掛ける並々ならぬかたい決意をひしひしと感じます。滝や川の流れる水は岩に引き裂かれてもまた巡り合うように、私達もまた……なんて、なんてかっこいい……!うっかり作者に惚れそうになる和歌です♪
わー。着て下さったのですね❀❀とってもお似合いです~GETしてよかった(*´∀`人)
私も今日の巡回、頂いた帯を付けてみましたよ~。
和歌詳しいのですね。お気に入りがあるなんて^^
私はしのぶれど~位しかわかりませんでした^^;ゞ
百人一首だったら私はあれが好きかな、
「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢わむとぞ思ふ」綺麗な歌です❀
和歌まで読んで下さってありがとうございます。
2番目の和歌(ワンポイントレッスン!和歌は「歌詞」とは言わず、ただ「和歌」で良いのです。)がお好きなのですねー!
お正月の遊びでも有名な小倉百人一首にも収録されている和歌ですから、今後中学や高校の古文の授業でも出てくると思います★
昔の方々もとても素敵なセンスを持っていたのですよね。
私達も、慌ただしい毎日や退屈な毎日を送っていても、ちょっとした素敵な物を見付け出す事を忘れたくないですね〜。
和歌を知っているなんて凄いです!カッコいいです!
ちなみに私が「いいな」と思ったのは2番目の歌詞です^^
でもどれも素敵で考えさせられるような和歌ですね^^♪
お話は変わりますが、ブログコメント感謝致します(*´▽`*)
沢山紹介して下さり、ありがとうございました(^^♪