☆潮汐力
- カテゴリ:その他
- 2013/09/05 00:18:05
潮汐力とは、「物体に働く重力の差によりその物体を引き延ばす力」と考えると分かりやすいでしょう。
月を例にして説明すると次のようになります。
月の表側は地球に近いので裏側よりも地球の引力を強く受けて地球方向へ引かれます。同時に、月の裏側は地球軌道のより外側を巡るので表側よりも遠心力が強く働き地球の反対側へ引かれます。そして、月は球体から楕円体へと僅かに変形します。
このように、重力と遠心力によって正反対の方向に引く力が同時に発生します。この力を潮汐力と言い、潮汐力による効果を潮汐作用と言います。
ちなみに、月が地球に対して常に同じ面を向けるのはこの潮汐力のためです。月が地球の引力で強く引かれ、自転周期が調整されて公転周期に一致したためです。逆に、地球は月から潮汐作用を受け、潮の満ち引きが起こります。(潮汐とは本来「潮の満ち引き」のことです)
さらには、地球の自転軸の安定化や自転速度も月の潮汐力の影響を受けています。
潮汐力は、天体の質量に比例し、天体からの距離の三乗に反比例します。