黙祷。
- カテゴリ:30代以上
- 2013/09/29 08:38:22
3年前のある寒い夜のこと、
車中泊をしておられるご夫婦が、
思わぬことから、事故を起こされた。
めったに車内では炭火を使う方ではなかったのだが、
寒さに耐えかねて、
湯たんぽを作ろうとされたのか、
やかん1杯のお湯を沸かすために、
起きた事故であった。
翌朝、ご夫婦の起床がいつもより遅いので、
気にはしていたのだが、
蒸気で車内が曇って見え辛かったのと、
なにせ、仲のいいご夫婦の寝所を覗くのも、
気後れしたからだ。
しかし、いよいよ嫌な予感がしたので、
走って行って、車のドアを叩いた。
手が動いたような気がしたが、
熱気がこもって、中はほとんど見えなかった。
おかしいと思った瞬間、
車のリアを開けたのだが・・・。
一酸化炭素中毒だった。
うつぶせになって倒れている奥さんのほうを、
起こしたが、うっ血して腫れ上がった顔が、生気を失っていた。
口から吐しゃ物と入れ歯が、どろどろと出てきた。
奥さんは、ダメだと思った。
次に、ご主人を引きずり出そうとしたが、
うちの専務と同じくらいの大男で、
わたしがどうあがいても、
動かせるものではなかった。
他の男を大声で呼んだが、
恐がって誰も近づこうとしなかった。
なんとか、頭を車外に向けなおして、
軌道を確保して心臓マッサージをした。
とにかく、自発呼吸までは戻したかった。
みぞおちを、強く圧迫したとき、
大きな、あくびを一つしてくれたので、
「助かる!」と確信した。
心臓マッサージをしている間、
となりに奥さんの変わり果てた姿があった。
わたしは、自分の手がマッサージに取られて、
口から汚物を吐く奥さんを、どうしてあげることもできなかった。
奥さんの死亡推定時刻は12時くらいであったので、
もうどうしようもなかったのだが、
ご主人は、それから2年近く生きた。
生きてはいたが、脳酸素不足で植物状態から戻らなかった。
一度、お見舞いに行った。
昏々と眠り続けるご主人の手に、
釣竿を握らせて、
「お~い、もうそろそろ陸に上がろうかぁ、大漁やでえ」と怒鳴った。
それまで意識も戻らなかったご主人が、
大きな声で「はあ~い!」と言った。
釣りの好きな人だった。
意識不明の夢の中で、
奥さんが亡くなったことも知らず、
ずーーーーーっと竿を垂れていたのだ。
昨日の日記で紹介したオンナの幽霊は、
このときの奥さんだという人たちがいる。
それを証拠に、
ご主人が亡くなった後は、
いっさい見られなくなった。
ご冥福を祈ります。
お二人で一緒に過ごせていると信じます・・・
最近、悲しくなる話が多いですね^^;
とっても考えさせられます。
はなさんは人の死を見てきてるから
霊的なものが見えるのかもしれませんね。
幽霊を面白がるのはよくないと感じました。
これから気をつけます。
寂しくなりました。
週に3日は、うちに泊まっておられましたから。
本当に仲のよいご夫婦ですね。
専務は、断言していますね。
わたしたちには、証明できない世界だから・・・。
やっぱり、ほんとうはどうかわかんない。
安らかにお眠りくださることを祈っています
ご冥福を祈ります。