追憶
- カテゴリ:小説/詩
- 2013/11/01 09:24:09
一人で歩く道は
疲れてさびしくて
右側が空洞で
あなたの影が辛くて
道の長さを伝えられる
秋の道はきれいで
色々なカップルがいて
楽しそうに歩いていて
木の葉が風に吹かれて
はらはらと散って
アルバムに張った銀杏の葉は
黄色を残したまま
枯れることもなくて
思い出を残して
心が痛くて
なぜ出会ったのだろう
なぜ恋をしたのだろう
なぜ歩いたろう
私が左側で
手をつないで
笑顔が素敵で
優しくて
我儘をきいてくれて
でも友達でなくて
愛してもつれなくて
恋人以上
友達未満
そんな二人だった
私の心は
伝わらないまま
今はなにをしているだろう
愛する人と歩いているだろう
腕をからめながら
こんな秋の日を
日が当たる秋の晴れた日を
ああ 出会わなければよかった
恋することもなかっただろう
優しすぎりるあなたと
そうしたら右側が
さみしくないのに
一人歩く街に
あなたの影を追いかけて
でももう会えない
会っても愛せない
自分が惨めなだけ
遠くなったあなた
もう遠くなったあなた
いつか私にも
愛する人ができるだろう
それまでの爪のあと