春待ち酔い
- カテゴリ:小説/詩
- 2013/11/14 09:26:55
24時間営業の店で
おしゃべりしたあの頃
会社の終わるのを待って
屋台に行ったあの頃
どこに行ってしまったのだろう
寒いこの町でも
雪はほろりとも降らない
北風にあおられて
北国に行ってしまう
あなたと行きたかったあの街に
出会って
恋に落ちて
二人寄り添って
一緒に歩いて
口づけを交わして
何が悪かったのでもない
誰のせいでもない
ただの人生のいたずら
そう思いしかない
今あなたがいないことが
もう1度会いたいか
そう聞かれたら
きっ断るだろう
もう新しい自分を
見つめなおしたから
粉雪も降らないこの街で
いつかまた恋に落ちるのだろう
あなたの知らない誰かと
肩を寄り添うのだろう
過去のことは忘れて
辛い今
乗り越えてこう
春を待つには長すぎるけど
心を暖めながら
もう知らない自分を見つめながら