「ゆかいなおばけ」
- カテゴリ:30代以上
- 2013/11/16 19:26:24
おばけがいました。
おばけはいつもひとりぼっちでした。
当たり前です。
おばけを好きになってくれる人なんて、いるはずはないのですから。
ひとりぼっちは寂しいもの。
おばけだってそれは同じ。
「一緒に遊んでくれる友達が欲しいな~」
そう思いました。
「そうだ。僕はおばけ。なんにだって化けられる。みんなが好きなものに化ければ良いんだ」
おばけは早速、誰もが好きそうなものに化けて、街に出ました。
「やあ。なんだい君は?楽しそうじゃないか?」
「あら。可愛いわね。あなたは誰?」
おばけの回りに人が集まってきました。
「僕はおばけ。なんにだって化けてみせるよ。あなたの好きなものは何かな」
「そうだな・・・じゃあ、あれに化けられるかい?」
「お安い御用さ」
「わたしはこれが好きなの。お願い出来る?」
「もちろん」
おばけは、たくさんの人たちに囲まれて、しあわせでした。
ゆかいなものに化けて街に出る。
それがおばけの日課になりました。
楽しい日々。
決して多くは多くはなかったけれど、おばけにも仲のよい友達が出来ました。
ある日、おばけは思いました。
「僕の本当の姿を見たら、あの人達はどう思うのだろう。それでも、まだ友達でいてくれるのだろうか」
おばけは、自分の本当の姿に化けて街に行きました。
「おや、どうしたんだい?これはちょっといただけないね」
「ねえ、この姿はちょっとどうかと思うわ。こんな事であなたを嫌いなったりはしないけど、もう止めてね」
・・・・・・
ゆかいなおばけは今日もひとりぼっち。
楽しいものに姿を変えて、友達に会いに街に出かけるのです。
お・し・ま・い
うう~~ん…深いですね~。日本海溝の様に深いお話です~。
本来の姿を、愛して欲しいのに…そのままなら愛されない…
仕方が無いから…皆の好きな物に化ける…悲しいですね。
この可愛い(たぶん)おばけ君…に限らず~人間もそうやって人付き合いして
生きてますよね~。
私も…ストレートで毒舌なので…そのままだと嫌われるから…
子供の頃から…人付き合いする時は変身して無理してました~
もう~疲れちゃたから~今は、嫌われ者でも良いから~無理はやめましたが…^^
いつか…ありのままのおばけ君を、好きになってくれる人が現れると良いのにねっ~^^