恋の矢
- カテゴリ:小説/詩
- 2013/12/16 13:17:13
今年もあとわずか
恋は終わった
あなたか彼女を好きだったとこは知っていた
私には振り向かなかった
あなたと彼女のクリスマス
楽しそうに話す彼女
笑顔で返す私に
笑顔を作る私
あなたにクリスマスプレゼントを買った
赤いリボンのそれは
手渡すこともない
手のひらに乗せてじっと見つめる
2年越しの恋
いつもあなたの後ろ姿を追っていた
段々遠くなっていくそれは
早い足取りで過ぎていった
いつかは私の方を
振り向いてくれてくれると
思う心は違っていた
恋の矢は彼女の元へ
突き刺さる私の胸に
痛みをじっとこらえて
あなたと交わす言葉は
軽い話題ばかり
好きだったのよ
言えなかった
だってあなたは彼女の恋人だもの
その心はつぶせない
今恋の矢を放ったら
どこへ行くだろう
誰かに突き刺さるだろうか
ポトリと落ちるだろうか
クリスマスには雪が降るといい
私のこの想いを隠すように
白く積もるといい
あなたなしでも歩けるように
いつかは私も
新しい恋をするかもしれない
その時は恋の矢を
その人に放とう
それまではちょっと待って
プレゼントを机の引き出しにしまって
捨てる日が来るまで
ちょっとだけ待って