クリスマスの夜
- カテゴリ:小説/詩
- 2013/12/23 06:44:20
クリスマスカードを送ろうと思ったのに
あなたの住所を知らない
携帯の番号なら
知っているけれど
知らないことがたくさんある
例えば彼女と過ごす時のこととか
一人で部屋で過ごす時のこととか
私をどう思っているかとか
メールで送ればいいのだけれど
それは味気ない
私の文字で
送りたかったのだけれど
雪が舞うこの季節
バイト先でケーキを売る私
笑顔でメリークリスマス
もしかしたら彼女が買いに来るかも
残り物のケーキをもらってきたけど
キャンドルを灯しても
一人の部屋は寂しすぎる
心は暖かくならない
夜が白々と明けていく
今日もケーキを売りに行く
本当ならあなたと
飾り付けた道を歩きたいのだけれど
この想いは本当だろうか
想いすごしじゃないだろうか
こんなにあなたが好きなのは
嘘じゃないのに
一人きりのメリークリスマス
友達の誘いも断って
あなたのことだけを想う
部屋に飾ったサンタが笑う