Nicotto Town



カゲプロ小説第9弾 空想フォレスト

夏風がノックする窓を開ける。
どこからか迷い込んだ小鳥の声。
読んでいた本を置き
「何処から来たの?」と笑う
誰とも触れ合わないままの午後3時です。

世界は案外シンプルでメデューサの血を持つ私なんか
誰にも理解されないまま。
街外れ、深い森の奥。
この家を訪れる人など1人しか居ないわけで。

あれは数年前のこと

目を合わせると石になってしまう。
そのことを知った日から1人ぼっちで諦めて・・・。
いつも変わらないものを見ていることに安堵していた日々。
物語の中でしか知らない外の世界に少し憧れていた。
それくらいは許してくれるよね?

生まれてしまった理不尽であろうと
私の中じゃ、案外人生なんで・・・。
大きな世界の中に立っている私を想像している。
今日か明日でも誰かノックしてくれないですか?

なんて妄想なんかして窓から外を眺めていると
突然聞こえてきたのは男の子の声。
飲みかけていたハーブティーを机中に零して
「どうしよう・・・」
とドアの向こうを見つめていた。
「目を合わせると石になってしまう。」
これは両親に聞いた話。
お母さんの目がそうだったように私の目もそうなっているらしい。
私の読んでいるお話の中なんかだと怖がられる役ばかりで
そんなことも知っているわけで・・・。

トントンと響きだしたノックの音は初めてで
緊張なんかじゃ表せないくらい怖かった。
「あれ?
 誰も居ないのかな??
 お邪魔します・・・」
私が想像していた世界は思っていたよりも簡単にドアを開けてしまうものだった。

目をふさいでしゃがみこんでいる私にセトは驚いて
「目を見ると石になってしまうの。」
というとただ笑った。
「僕だって石になってしまうとおびえて暮らしてた。
 でも世界はさ、案外おびえていなくてもいいんだよ?」
セトは私の肩に自分が着ていたパーカーをかけた。

心の奥に溜め込んでいたものが一気に溢れ出して来た。
目から涙がポロポロこぼれている私を見てセトは驚いてそれから、
私の頭をそっとなでてくれた。

そんなことがあって今の私がるんだ。

そして今日、私はこの家から卒業する。
セトやセトの友達の所に行くことになったんだ。
「茉莉~!
 迎えにきたッすよ~!」
セトが目印のipodを私に向かって振っている。
「今行くね。」
私はそういってセトのくれたパーカーを羽織って生まれ育った家を後にした。

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表現できてるかな?
感想よろしく!w

#日記広場:自作小説

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2014/01/25 15:07
愛してるよマリーちゃn(

可愛い天使 なにあのもふもふした奴!! 大好きなんだけど!!
セットさん、私の家はノックしてくれないんですk(((

人造エネミーもシニガミレコードも見たよ〜
アザミさんの今のまだ愛してるのとこ大好き!!!!



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