Nicotto Town



切ない話 続きの話

電話の声は、恋人の母親と名乗る女性からでした。


今、病院からで、恋人は事故にあったと

犠牲者のうち お二人は即死だったけれど
彼女は 運ばれたときはまだ意識があって
男性の逗留先を教えて、
ここに、こういうひとがいるから、伝えて、と


即座に行動を起こして
男性は病院に駆けつけました。

集中治療室。
たくさんの機器の音

男性は仕事柄、病院にはいつも出入りしてきましたが
こういう立場で入ることは 初めてでした
全く違う・・・・


やはり同じく離婚歴のあった恋人は、
母親には、彼の存在は 話していなかったようです。
心配かけたくなかったのでしょう。

まさかの「はじめまして」の挨拶が、こんなところであろうとは。


病院についたとき、もう意識はありませんでしたが、
どういう状態でもいい、生きていて欲しい。


切実な願いを持って 2日間がすぎました。

恋人の母親から
お仕事もあるでしょうし、
今すぐにどうこうなる状態ではないだろうから
一度、会社にも顔を出したほうが・・・と 言われて
病院をあとにし
下り新幹線に乗って
しばらくしたころ
携帯にメールが入りました。


「娘は今、息をひきとりました」


窓の外は、無情なほど 明るいいつもの風景が
彼女に会いに行った帰りに いつもみていた
変わらない風景が 過ぎていきます


続く

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2014/01/29 13:39
うん、ばるさみこちゃん

辛い話は、辛い経験を通って立ち直った人しか
受け止められないんだな、って思った。

冷静すぎて距離がありすぎてもだめだし
同調しすぎたら、相手が困るし。

今の私には それができたようなので・・・

ちなみに、このかたを最初見たときの印象は
明るくて、おだやか。だったよ^^
そんな辛い過去があるようには 思えなかった
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2014/01/29 07:30
つらい、聞くのもつらいお話し;;
残される方のつらさは誰にも共感できないのだろうと思う。
でもでも、つづきではその男性に少しでも幸せへの兆しがあるといいなと切に願います・・・
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2014/01/27 13:37
トシraudさん

私も、語られた話を 心にとめて
個人が特定できないように、
でも なるべく脚色はしないように、書いています。
幾分かは、私自身の体験も反映していますが。

あまりに切なかったので、私の気持ちの昇華も兼ねて。

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2014/01/27 12:43
 やっぱし悲しいお話でした。確かにそういうときって空の光は目が眩むほど眩しいです。。。まだ続きがあるんですね、どうなるんだろう。




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