わたしたちも教えられるので、学ぶのです。
- カテゴリ:仕事
- 2014/03/01 17:23:02
わたしたち研究者が、会議を重ね、
NPO学術団体を立ち上げたのは、
いまから、2年半前です。
当時、わたしたちの研究場所は、
産業廃棄物の不法投棄や、医療産廃まであるという危険地帯で、
アスベストの大量投棄場所は、
地層をなして、あるはずのない変成岩帯が出現したのか!と、
腰を抜かしそうになったほどです。
海岸は漂着ゴミで溢れ、
岩場は密漁者の荒らした後ばかりで、
磯はすっかり死滅していました。
海浜清掃をすれば、覚醒剤の使用済み注射器、
割れたガラス、
下手をすればこちらが怪我をするものばかり。
ほんとうに悲惨な、場所でした。
しかし、それぞれ専門分野を持つ理事たちは、
ここが非常に貴重な場所であることを確信していたのです。
自然環境を自浄作用により回復させ、
現生の生き物たちを観察し、
絶滅危惧種などレッドデータの編纂に協力し、
統計を取り続けています。
教育機関と連携し、小学校や博物館の行事を行い、
多くの子供博士を要請しています。
社会人リラクゼーションの場では、
小型ボートで海洋レジャーを楽しむ人たちに、
海上保安庁からの指示を仰ぎ、
安全第一の航海技術も指導しています。
世の中とは、「清濁併せ持つ混沌の中」というものです。
そのなかで、安全に法令を順守し、自由に好奇心を満足させ、
レジャーや、知的好奇心を満たすのが目的です。
けっして、利己的な動機で海や山を駆け巡るものではないのです。
わたしたち研究者は、自分たちのできることを、
一つ一つ積み上げて、
失われた多くの自然を、
自然に回復させる作用を応援しながら進めています。
そのひとつに、「人間の心を回復させる」ことも含まれているのです。
人の心を回復させるというのは、
多くは、その人の気づきに依存します。
それは、教えられるものではないからです。
人というのは、自分で気づかないと、
分からないようにできているようですよ。
また、自分で気づいた!と思えることの方が、
より一層理解できるものなのです。
あまりよく、知られていないことですが、
観光地というのは、どこでも、なにかしら問題があるものです。
でも、今はずいぶん変わりました。
いいところですよ、ご安心を。
わりと近くに住んでいるのに全く知りませんでした。