Nicotto Town


すずき はなこ


わたしたちも教えられるので、学ぶのです。

わたしたち研究者が、会議を重ね、
NPO学術団体を立ち上げたのは、
いまから、2年半前です。

当時、わたしたちの研究場所は、
産業廃棄物の不法投棄や、医療産廃まであるという危険地帯で、
アスベストの大量投棄場所は、
地層をなして、あるはずのない変成岩帯が出現したのか!と、
腰を抜かしそうになったほどです。

海岸は漂着ゴミで溢れ、
岩場は密漁者の荒らした後ばかりで、
磯はすっかり死滅していました。

海浜清掃をすれば、覚醒剤の使用済み注射器、
割れたガラス、
下手をすればこちらが怪我をするものばかり。
ほんとうに悲惨な、場所でした。

しかし、それぞれ専門分野を持つ理事たちは、
ここが非常に貴重な場所であることを確信していたのです。
自然環境を自浄作用により回復させ、
現生の生き物たちを観察し、
絶滅危惧種などレッドデータの編纂に協力し、
統計を取り続けています。
教育機関と連携し、小学校や博物館の行事を行い、
多くの子供博士を要請しています。

社会人リラクゼーションの場では、
小型ボートで海洋レジャーを楽しむ人たちに、
海上保安庁からの指示を仰ぎ、
安全第一の航海技術も指導しています。

世の中とは、「清濁併せ持つ混沌の中」というものです。
そのなかで、安全に法令を順守し、自由に好奇心を満足させ、
レジャーや、知的好奇心を満たすのが目的です。
けっして、利己的な動機で海や山を駆け巡るものではないのです。

わたしたち研究者は、自分たちのできることを、
一つ一つ積み上げて、
失われた多くの自然を、
自然に回復させる作用を応援しながら進めています。
そのひとつに、「人間の心を回復させる」ことも含まれているのです。

人の心を回復させるというのは、
多くは、その人の気づきに依存します。
それは、教えられるものではないからです。
人というのは、自分で気づかないと、
分からないようにできているようですよ。

また、自分で気づいた!と思えることの方が、
より一層理解できるものなのです。

アバター
2014/03/03 07:07
norainuさん、おはようございます。
あまりよく、知られていないことですが、
観光地というのは、どこでも、なにかしら問題があるものです。

でも、今はずいぶん変わりました。
いいところですよ、ご安心を。
アバター
2014/03/03 00:30
ちょっと前まではそんな悲惨で恐ろしい場所だったのですね。
わりと近くに住んでいるのに全く知りませんでした。



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