夕暮れの砂浜
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/03/24 07:54:31
さざ波が
寄せては引いて行く
黙ったまま
ただただ見つめている
何も言わないあなた
砂浜に濡れにないように
足跡を残しながら
そっと歩く
砂の城は
波に壊されてしまうけど
あなたへの想いは
決して壊れることはない
押し黙ったまま
私の手を引いてくれる
あなたの手のぬくもりが
心まで沁みとおる
これでいい
言葉はなくても
いつしか言ってくれるだろう
私も想っている言葉を
太陽が沈んで行く
照らされながたら私たちは
やがて砂浜から離れて行く
一時の空間が嬉しい
あなたは
口数が少ないから
想うことを測りかねるけど
いつか言ってくれるだろう
その日を待とう
あなたが言葉を選ぶ日を
それまで手を引いて
一緒に歩いて行こう