Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


桜期


夜桜がきれいだっていうけど
本当の夜桜は
暗闇に包まれて
その姿を見せない


でもそんな桜を求めて
夜中の公園に出かけてみる
花の盛りはまだだけど
咲いた花は見えはしない


観光客に交じって
一人歩く桜のトンネル
孤独に包まれて
こんなふうじゃなかったのに


あなたと歩いたあの日々は
桜の霞の中
つかみ取りたいけど
手が届かない


はらはらと花びらが舞う
川面に浮く花びらは
流れに任せて
それもまた美しい


行ってしまったあなた
どこでこの桜を見ているの
もう知る由もないけど
今でも胸が痛む


一人ぼっちで歩くのは
もう慣れたけど
ぽっかり空いた右側が
不思議と寂しい


もうj聞けない声
もうつなげない手
もう触れない肩
もう捨てなきゃならない想い


はらはらと舞う桜のように
心に涙がつたう
でももう泣かない
愛は本当だったんだもの






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